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競走馬に幸せな余生を 浦河に養老牧場

  • 2016年11月30日(水) 12時50分
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北海道新聞web

競走馬に幸せな余生を 浦河に養老牧場 「一頭でも多く」



【浦河】埼玉県出身で新ひだか町在住の栃久保泉さん(40)が11月、浦河町向が丘西に、引退した元競走馬が余生を送る養老牧場「キャンディファーム」を開いた。競走馬の生産頭数は年間約7千頭といわれるが、引退馬が繁殖馬となるのはごく一部で、多くは殺処分されるという。栃久保さんは「そんな運命にある馬を一頭でも多く預かり、余生を支えたい」と牧場を開いた。

牧場は今月1日開設。約2ヘクタールで町内の軽種馬牧場の一部を借りた。

飼っているのは地方競馬を引退した繁殖牝馬アッシュアッパー(12歳)。1頭を産んだものの、病気で出産できなくなり、引き取った。このほか、訪れる人が馬とふれあうことができるようにポニーなど3頭も飼っている。

栃久保さんは大学卒業後、東京都内の神社で12年間勤務。乗馬クラブで馬の魅力にひかれ、馬に関わる仕事をしたいと、4年前に日高町の牧場に就職した。そこで高齢や病気で出産できず処分を待つ牝馬の世話を担当。産めなくなると殺される現実を目の当たりにし、こうした馬が余生を過ごす養老牧場の必要性を確信し、開設を決めた。

NPO法人引退馬協会(千葉)によると、馬の余生をみとる牧場は全国で増えているが、繁殖牝馬を中心にした養老牧場は珍しいという。

牧場使用料や餌代に月約10万円かかるため、会員制交流サイト(SNS)などで会員を募集。17人が財務面の支援に応じた。会員に牧場を開放し、馬とふれあえるよう厩舎(きゅうしゃ)を改装。休憩室から餌を与えたり、女性に限り馬房横で宿泊できるスペースも用意した。

会員が増えれば5頭まで引き取りたい考えで、栃久保さんは「レースや出産で頑張った馬がどう余生を送っていくかを知ってもらう牧場にしたい」と意気込んでいる。(斉藤徹)
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キャンディファーム公式HP
http://www.candy-farm.com/
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ネタ元のURL
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0343348.html

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