日本経済新聞 競馬実況アナ日記
【夢は世界最高レベルの舞台 逆輸入騎手誕生への道】
2019年度JRA新規騎手試験第1次試験(学科、筆記)に合格した藤井勘一郎騎手。過去5回の挑戦はいずれも1次試験不合格。6回目の挑戦でようやく1次の壁を越えることができた。とはいえあくまでも1次であり、まだ長年の夢がかなったわけではない。
藤井騎手は現在の心境を話してくれた。
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最初はJRAの競馬学校に入学するつもりだったが、受験資格体重が1キロオーバー。騎手の道も一度は諦めかけた。そんなとき競馬雑誌に掲載されていた広告でオーストラリアのARI競馬学校の存在を知る。15歳で単身オーストラリアに渡ることにも迷いはなかった
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オーストラリアを手始めに、シンガポール、韓国や英国、日本など13カ国を回り、騎乗してきた競馬場は60カ所を超える。そんな藤井騎手が強く感じているのは、日本の競馬の素晴らしさだという。
「JCもハッピーグリン(道営)の応援で東京競馬場に行ってました。日本競馬はレベル、賞金、ファンの応援どれをとっても世界最高レベルにあると思います。日本を拠点にやりたいと思うのは当然」と思いをはせる。
6度目となった今回の挑戦も、背中を押してくれたのは家族の存在だった。一昨年の5回目の挑戦に失敗したときには、競馬を離れて牧場で働きながら、今後のことを思い悩む日々が続いた。そんなときにオーストラリアでの騎乗と、6度目のJRA試験の受験を妻が後押ししてくれたのである。
「家族の協力と、オーストラリア関係者の理解があって今回の挑戦ができています。オーストラリアの免許がなければ、日本での短期免許の騎乗もかなわない。レース勘を鈍らせず、そのうえで筆記試験にも備えないといけないですから。異国の地で机に向かっているだけでは身につかないことが多いですね」。何度も受験してきた経験から、日本競馬に触れ、競馬法規や常識問題などに取り組む重要性を感じているという。
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藤井騎手は現在、矢作芳人厩舎で研修を続けながら備えている。2次試験は1月30日、合格発表は2月12日。夢の舞台への第一歩を踏み出せるよう願わずにはいられない。
(ラジオNIKKEIアナウンサー 木和田篤)
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