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“トライアルレース”とは!? JRAにはない制度を初体験!

  • 2017年09月28日(木) 18時01分
up to ME!

▲初めての環境に緊張しながらも、ついに果たした実戦初騎乗!


渡豪して3週間、ついに叶ったレース初騎乗


 Hello, everyone. I'm Roy.

 netkeibaをご覧のみなさん、こんにちは。小崎綾也です(笑)。

 オーストラリアには春が訪れ、だいぶ暖かくなってきています。春とはいえないほど暑過ぎる日もあるぐらいです。朝晩の寒暖差は、まだ激しいように感じますが、暖かい日はドライですし、とても過ごしやすい気候です。僕はといえば、毎日数多くの馬に乗せていただき、充実した毎日を送っています。

 前回のコラムでは、調教に乗れたところまでしかお伝えできませんでしたが、直後にトライアルレースに騎乗し、その後は念願のレース初騎乗と、順調に経験を重ねています。

 トライアルレースについてはご存知の方もいらっしゃるかと思いますがJRAにはない制度なので、ここで少し説明したいと思います。

 トライアルレースとは、ひと言で言うと模擬レースです。毎週、競馬開催とは別で行われています。競馬場内のコースで実際にジョッキーが騎乗し、レースと同じようにゲートから出します。だいたい5〜9頭立てで、距離は800〜1200m。細かい指示のもとに騎乗しますが、レースと異なるのは「1着を目指すわけではない」という点。本番のレースに向けての実戦的な調教といったところでしょうか。

 初めてのトライアルでは3頭に騎乗しました。指示の内容としては、

(1)スタートをどの程度の加減で出していくのか(少し気合を乗せていくのか、発馬後、リラックスさせるのかなど)
(2)位置取り(中団あたり、内から2頭目までなど)
(3)手応えや追う強さ加減(ハミを掛けて最後まで馬なり、残り200mから鞭を使わずに追うなど)があります。

 もちろん、日本の調教でもしっかり指示は出ますが、こちらではより実戦に繋がる指示のもと、騎乗しているように感じます。トライアルで騎乗した馬に本番でも乗れるとは限らないのですが、乗れることになった場合は、より実戦に近い感覚を掴めているはずなので、ジョッキーにとってはいい制度だと思いました。また、新馬もトライアルに何度か使ってからレースに出走します。なので、初出走でもレース慣れしており、馬自身も初戦から能力を発揮しやすいのではないかと思います。

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1995年5月13日、滋賀県生まれ。父・小崎憲はJRAの調教師。同期は松若風馬、石川裕紀人ら。2014年に栗東・村山明厩舎所属でデビュー(現在はフリー)。同年2月、調教中の怪我で同期よりデビューが1か月遅れたが、騎乗初日に父の管理馬で初勝利を挙げ、1年目は38勝を挙げる活躍を見せた。デビュー4年目の2017年、長期海外武者修行を決意。

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