美浦の畠山吉宏厩舎だったノブワイルド(浦和・小久保智厩舎)の活躍は、ネットケイバのニュースなどでもご覧になっていると思います。11月4日の浦和競馬場で行われるJBCスプリントも、地方勢の最有力候補としても大きな期待がかけられています。非常に頼もしい存在です!
ノブワイルドはそもそも能力の高さに定評はあったものの、体質が弱く、2度の骨折を発症。じっくりと育てられ、6歳になった昨年、オーバルスプリントを制しダートグレード競走で重賞初制覇。
ノブワイルドは2着のワイドファラオに1馬身半差をつけての逃げ切り勝ち
しかし、JBCスプリントと年明けのフジノウェーブ記念で16着と大敗し、その後は放牧休養へ。ゆっくりと立て直したことで体質の弱さが解消してきたことを、小久保智調教師は振り返っています。
その後の活躍が凄まじく、7月17日の習志野きらっとスプリント(船橋・1000m)を優勝し、25日のプラチナカップ(浦和・1400m)は中7日で参戦しての勝利。中7日で重賞に出走してくるのは、このクラスの馬ではあまりないことですし、それでいながら両方とも勝ってしまうというのも、南関では聞いたことがありません。
習志野きらっとスプリントの段階で、次のプラチナカップはもっと状態が上向いてくるだろうと見越しての予定通りの連闘だったそうですが……。ノブワイルドの充実ぶりと小久保厩舎の手腕には驚かされました。
9月12日にはオーバルスプリント(浦和・1400m)に参戦し、中央からの強豪たちを相手に、左海騎手とのコンビで逃げ切り勝ち。堂々連覇を飾り、これで重賞3連勝です(通算4勝目)
オーバルスプリントの口取り撮影
ノブワイルドを挟んで、前田亘輝オーナー、左海誠二騎手、池田優子厩務員
「今、具合がすごくいいですね。不安が解消されて前向きになってくれているので、それがこの結果につながっているんじゃないかなと思います。JBCスプリントはこのまま直行するつもりですが、気を引き締めて挑みます」(小久保調教師)
いつも関わる皆さんに聞いても、「トモがしっかりして体がかたまってきた」と言っていて、充実期に入っていることは皆さんが感じていること。
今年でJBC競走は19回目を迎えますが、浦和競馬場にとって悲願の初開催です。大事に育ててきた馬がここにきて開花し、今年は地元の大一番へ。
JBC競走まで50日を切りました。浦和競馬場も新しいスタンドがオープンし、ウィーナーズサークルができ、現在はパドックの拡張工事が行われています。南関競馬の中で一番レトロな空間だった浦和競馬場がどんどん新しくなっていて、かと言って、昭和な雰囲気のB級グルメのお店もこれまで同様に楽しめます。
ノブワイルドがJBCスプリントでどんな走りをするのか今からワクワクします!何より、このまま無事に元気に調整が進んでいって欲しいと思います。
現在小久保厩舎に競馬場実習で来ている北島希望(きたじまのぞみ)騎手候補生。順調に行けば、来春デビュー予定です
次回は9月30日(月)にお会いしましょう!