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【フェブラリーS予想】いずれにしても土曜夜からの雨量と展開次第で…

  • 2022年02月19日(土) 19時00分
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。

 まずは先にお断りを。土曜の東京競馬場の傾向は、日曜は直結しないかもしれない。というのも、東京競馬場周辺に限れば、当初の予報より雨の降り出しが遅く、土曜のレース中には雨が全く降らなかった。フェブラリーSが行われるダートは「稍重」で終日実施。

 JRAが土曜午前5時に測定したダートの含水率はゴール前が7.8%、4コーナーが7.0%(稍重)で水分を含んだ状態。土曜夜から日曜未明にかけての雨量は予報機関によって実はバラバラ。1時間あたり1ミリ前後の弱い雨を予想する機関もあれば、日曜未明までまとまった雨を予想している機関もある。日曜1R前に晴れ間が出ているのは共通。

 いったい、どんな馬場になるか?日曜1R時点では稍重〜不良まで、幅広く想定しておきたいと思う。いずれにしても、土曜の日中時点でも湿っており、パサパサのパワー勝負はなく、湿った高速戦になるのは間違いなさそうだ。

 参考までに土曜は、ダート競走は7鞍行われた。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「2番手、10番手、7番手、1番手、10番手、6番手、3番手」。3R・3歳未勝利戦(ダート1600m)のようにレース前半3F35秒0〜同後半3F38秒2の極端な前傾ラップになったレースもあり、展開次第で差しも届いた。ちなみにその3Rを1番人気で勝ったオクト二オンは1分38秒1。前走で同じ東京1600でマークした自身の持ち時計(1分39秒3)を1秒2短縮した。マイルに換算して、通常の良馬場よりも「約1秒」は速い時計が出る印象。

 ただ、同じ東京1600で行われた7R・4歳1勝クラスを4コーナー10番手から伸びて勝ったサンオブロジータは1分38秒6と未勝利戦を下回るタイム。土曜時点では「超高速馬場」までは至っていないかもしれない。

 日曜の馬場状態は土曜夜からの雨量で大きく変わりそうだ。日曜の日中は晴れるといっても、気温が低い時季でもあり、急な馬場回復は考えにくい。フェブラリーSは「稍重」か「重」が濃厚。

 フェブラリーSの過去10年に限れば、9回は良馬場。良馬場以外で行われたのはモーニンが1分34秒0の当時のコースレコードで制した16年(重馬場)の1回しかない。レース前半3F34秒1〜同後半3F35秒6の完全な前傾ラップ。そんな流れでも、最終4コーナーで4番手に進出していたモーニンが粘り通した。2着ノンコノユメが4コーナー12番手、3着アスカノロマンが4コーナー9番手から差し浮上。

 今年はどんな流れになるのか。16年ぐらいに流れれば、差し馬にもチャンスは出てくると思うが、いずれにしても土曜夜からの雨量と展開次第。ある程度は前につけられる馬。パワー型より、軽いダートの時計勝負に強い馬が優位になってきそうだ。

スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。

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