▲おっとりした印象とは正反対の意外な性格が明らかに(撮影:桂伸也)
永島まなみ騎手のしなやかで折れない心に迫る短期連載「ヤマトナデシコ」。第3回のテーマは「女性騎手として」。
26年前に細江純子さんら3名がJRA女性騎手1号としてデビューし、藤田菜七子騎手の活躍、今村聖奈騎手の重賞初騎乗初制覇、さらにはイギリスからホリー・ドイル騎手が短期免許で来日など注目を集める女性騎手。
女性騎手は「馬へのあたりの柔らかさ」が良さだと言われることが多いですが、まなみ騎手が目指すのは「追い負けないジョッキー」。男性に混じっても分からないくらい追えるジョッキーになりたい、と話します。
(取材・構成=大恵陽子)
細江純子さんをはじめ、先輩女性騎手が切り開いてくれた環境に感謝
──現在、女性騎手は東西で4名に増えました。取り巻く環境などはいかがですか?
永島 細江純子さんや今までの女性騎手の先輩方がご活躍されて頑張ってくださったおかげで、私たちがデビューした時には一人の騎手として頑張れる環境になっていました。(藤田)菜七子さんも何年かぶりの女性騎手としてデビューされて、一人で苦労されたお話も聞いているので、これまでの女性騎手のみなさんに感謝しないといけないなと思います。
──今年、今村聖奈騎手がデビューして、女性騎手はさらに注目を集めています。
永島 聖奈ちゃんがすごく活躍して、「どうですか?」と取材を受けることがあります。聖奈ちゃんは上手いし頑張っていて尊敬する部分が多いんですけど、後輩に負けるっていうのもすごく悔しいので、私ももっと頑張らないとって奮起させられます。だから、すごくいい存在です。
▲奮起させられる、すごくいい存在(撮影:桂伸也)
──お互いにいい刺激になっているんですね。まなみ騎手がジョッキーになりたいと思った頃、現役の女性騎手はいましたか?
永島 宮下瞳さんや別府真衣さんなど、地方でご活躍されている方はいましたけど、JRAにはいなかったです。
──ということは、性別は特に気にせずジョッキーになりたいと?
永島 はい、まったく関係なかったです。
──そうした中で「女性騎手」として報じられることにプレッシャーなどは感じませんか?