▲三浦皇成騎手からの相談に柴田善臣騎手が回答 (C)netkeiba.com
この週末も勝ち星を積み重ねた、JRAが誇る最年長ジョッキーで、日本騎手クラブの“相談役”を務める柴田善臣騎手。ファンからも競馬関係者からも信頼の厚い善臣騎手が“相談役”として、皆様のお悩みや質問に、自らの体験談を織り交ぜながら答えていくリレーコラムです。
今回は美浦の後輩、三浦皇成騎手への回答編。23歳差のおふたりは、騎手会の役員同士という間柄でもあります。今の皇成騎手は、相談役の目にどのように映っているのでしょうか? ジョッキーの大先輩として、長く勝負の世界を生き抜くための“術”を伝授します。
(取材・構成=東京スポーツ・藤井真俊)
「ベテランと若手の間をうまく取り持ってくれてる」
──三浦騎手とは騎手会の相談役と役員としての関係ですね。
相談役 そうそう。もう結構長いよね。
──三浦騎手はデビュー2年目から役員をしているそうです。
相談役 え? そんなに早くからなんだ(笑)。まぁでもいい感じだよ。さすがに最初の頃は様子見みたいな感じだったけど、しばらくしたらしっかりと意見を言えるようになった。
特に皇成は若手の考えを吸い上げて意見をまとめてくれているからいいね。そういうのを聞いて「なるほど」と思うこともあるし、逆に「それは違うんじゃないか」ということも。
でもそれでいいんだよ。1番良くないのは若手たちの間で疑問を抱えたままモヤモヤしていること。そういう意味で皇成はベテランと若手の間をうまく取り持ってくれてると思う。
──ちなみに三浦騎手は33歳なんですが、いまだに役員の中では最も若いそうです。
相談役 あ〜。それを聞くともう少し若い子が新しく加わってもいいのかもなあ。とはいえただ会議に参加するだけじゃあまり意味がないから、ちゃんと人の話を聞いて、意見を言えるような子が理想だけど。
──善臣さんとの思い出のレースに、三浦騎手はジャスタウェイとグランプリボスで叩き合った2014年の安田記念を挙げました。
相談役 うんうん。タフな競馬だったよね。泥んこの不良馬場でさ。
──最後の直線では三浦騎手からエルボー…ではなく、激しく馬体を併せる場面もありました。
▲善臣騎手と三浦騎手の激しい追い比べとなった2014年安田記念 (撮影:下野雄規)
相談役 あはは。寄せてきてるなとは思ったけど