マイルCSに出走予定のジャスティンカフェ(撮影:小金井那祥)
私は気象予報士という職業を生かし、季節馬激走予想を行っています。まずレース当日の気温を12℃未満の「寒」、12℃以上18℃未満の「涼」、18℃以上25℃未満の「暖」、25℃以上30℃未満の「暑」、30℃以上を「酷暑」とした5段階区分けし、配当妙味のある季節馬を特定。
さらにJRAの馬場発表をもとに馬場状態を解析、分類します。それらの独自情報を活用し、それぞれの気候・馬場に合った穴馬を抽出。ここでは、過去10年の気候成績から激走馬の傾向を分析。当日気候レベルを想定し、激走が期待できる馬を抽出しました。
日曜の京都は予想最高気温15℃、季節は進み晩秋の陽気になってきました。
ここでは過去10年の気候成績を中心に、激走注目馬を抽出していきます。
・過去10年の人気別成績
・1番人気馬【2-1-2-5】
・2番人気馬【1-4-1-4】
・3番人気馬【2-4-0-4】
・4番人気馬【2-0-1-7】
・5番人気馬【1-0-2-7】
・6番人気馬【1-0-1-8】
・7番人気〜【1-1-3-109】
(過去10年の気候 涼:5回 暖:4回 寒:1回 強風レース:1回)
1番人気は2勝と僅か。3・4番人気は同じく2勝ずつ挙げている。
激走馬は7頭。昨年は6番人気が勝っている。
〇注目ポイント
1.5番人気以下で馬券内に入った10頭中6頭が涼〜暖で2勝以上。
14年 8人気1着 ダノンシャーク[2-3-4-7]
16年 7人気3着 ネオリアリズム[4-0-0-4]
17年 7人気3着 サングレーザー[3-1-2-0]
18年 5人気1着 ステルヴィオ[3-1-0-1]
20年 5人気3着 アドマイヤマーズ[2-0-1-2]
22年 6人気1着 セリフォス[2-0-0-2]
2.京都7年間の前走レース別成績。人気・激走馬ともに富士S・毎日王冠に注目。
富士S組
1着 2回 2着 3回 3着 1回/激走馬 1頭
毎日王冠組
1着 2回 2着 0回 3着 2回/激走馬 2頭
スワンS組
1着 0回 2着 3回 3着 1回/激走馬 1頭
天皇賞(秋)組
1着 0回 2着 1回 3着 2回/激走馬 0頭
安田記念組
1着 1回 2着 0回 3着 0回/激走馬 0頭
スプリンターズS組
1着 1回 2着 0回 3着 0回/激走馬 0頭
京都大賞典組
1着 1回 2着 0回 3着 0回/激走馬 0頭
札幌記念組
1着 0回 2着 0回 3着 1回/激走馬 1頭
3.京都7年間の4角位置取り別成績。激走馬5頭中5頭が先行又は追込。
1番手 1着 1回 2着 0回 3着 0回/激走馬 0頭
2番手 1着 0回 2着 0回 3着 2回/激走馬 1頭
3番手 1着 0回 2着 1回 3着 1回/激走馬 1頭
4番手 1着 0回 2着 1回 3着 0回/激走馬 0頭
5番手 1着 2回 2着 1回 3着 0回/激走馬 0頭
6番手 1着 0回 2着 2回 3着 1回/激走馬 0頭
7番手 1着 0回 2着 1回 3着 0回/激走馬 0頭
8番手 1着 1回 2着 1回 3着 0回/激走馬 0頭
9番手 1着 0回 2着 0回 3着 1回/激走馬 1頭
10番手以降 1着 3回 2着 0回 3着 2回/激走馬 2頭
〇激走注目馬
・レッドモンレーヴ
涼〜暖で3勝を含む5連対。前走富士S4角10番手から0.2秒差2着。
・ジャスティンカフェ
暖で3勝、同気候だったエプソムC、4角11番手から差し切り勝ち。
・ナミュール
涼〜暖で3勝、富士Sは差し切り勝ち。中団から競馬ができる強みあり。
■プロフィール
三宅誠(みやけまこと)
季節馬の激走を体系だって明らかにした気象予報士。レース気温のデータベースを構築、データ分析によって穴馬を導き出すまったく新しい競馬理論。独自のデータを持つ強みを生かして、『競馬王』「激走判定リスト」で推奨馬の年間回収率100%超(14年度)を達成した。『競馬王』で連載中、公式ホームページは「競馬天気」。
独自データベースは馬場レベルを7分類、気候レベルを5分類。馬場:良(水少/水多)、稍重(水少/水多)、重(水少/水多)、不良。気候:寒、涼、暖、暑、酷暑。
「スポーツ気象」の分野でパイオニア的な存在、スポーツ中継で新しいコンテンツを生み出し、テレビ素材として幅広く浸透している。