
▲復帰戦を迎えるテリオスララについて森本助手に話を伺いました(撮影:山中博喜)
8月3日、札幌競馬場で開催されるクイーンS。北の大地で行われる牝馬たちの戦いに、3歳テリオスララが格上挑戦&重賞初制覇を狙います。(※除外の場合は前日の3勝クラスに出走予定)
昨年暮れの阪神JFで3着に好走したテリオスララ。GIの舞台で強さを見せた彼女に陣営も「クラシックでも…」と期待を寄せていたさなか、骨折が判明し春全休を強いられてしまいました。そんな春の無念を晴らすべく、最後の一冠に向けて札幌で始動。「なんとか賞金加算を」と意気込む担当の森本昌幸助手に、ここまでのテリオスララとの歩みや、現在の様子を伺いました。
(取材・構成=和久時秋)
コミュニケーションを重ねた末の“主従関係”
──昨年末の阪神JFで3着と好走しました。改めて、前走を振り返っていただけますか?
森本 彼女にとってマイルはやや忙しいかなという見立てもありましたし、実際にジョッキーも「ちょっと忙しい」と話していました。それでも道中はいい位置につけて、最後も内の悪い馬場を通りながらしっかり脚を使ってくれました。あのときは外差しが決まる馬場で展開も厳しかったのですが、内枠からあれだけ踏ん張ってくれたのは本当に立派でした。こちらが驚かされるような、すごくいい内容のレースだったと思います。

▲阪神JFでは3着に好走(写真左の白帽、(c)netkeiba)
──GIでの好走を受けて、今春は牝馬クラシックの有力候補にも挙げられていましたが、残念ながら出走は叶いませんでした。
森本 フラワーCから始動する予定で進めていたのですが、2週前の追い切り後に左後肢の骨折が判明しました。阪神JFではタフな馬場、展開のなかで3着に入ってくれて、「これならクラシックでも勝負になるかな」と期待していた矢先のアクシデントだったので、先生も僕も本当にショックでした。
──この馬で苦労したところはありますか?
森本 もともと我の強いタイプで、人との関係を築くのに、当初はかなり手こずりました。デビュー前は