こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、札幌競馬場で行われる札幌記念(GII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
今年はAコースの最終週開催だが枠順傾向は?
2020年に札幌開催が年間14日に戻って以降、開幕5週目に行われてきた札幌記念だが(オリンピックによる変則開催だった2021年除く)、今年は1週繰り上がり4週目の開催に。これによって毎年コース替わり初週で行われていた札幌記念はAコース最終週でのレースとなる。
クイーンSのコラムにも書いた通り、札幌競馬場は楕円形に近い形状でコーナー角が緩いため、コーナーを曲がる際に減速しにくく、特にレベルが高く時計が速くなりやすい上級条件では後半を一貫して同じようなペースで走るレースになることが多い。
洋芝で比較的馬場が荒れやすい為、年によって馬場状態に大きく差があるので一概には言えないものの、ここ10年の連対馬20頭のうち9頭が1・2枠だったように、これまではクイーンSと同じように内枠有利の傾向だったが、Aコース最終週の今年の枠順はそこまで気にする必要はなさそう。
GI昇格を推す声もあるように、夏競馬において最も強いメンバーが集まるのがこの札幌記念。過去10年の出走馬を見ても、全体の約40%が前走GIのローテーションだった。
それもそのはずで、夏の間の古牡馬が出走できる芝中距離重賞は昨年まで札幌記念以外すべてハンデ戦となっていて、6月末(昨年まで)の宝塚記念から9月末のオールカマーまでの間に実績馬が出走できる国内レースは実質札幌記念以外になかった。
しかし今年からは新潟記念が別定戦となった為、選択肢が一つ増えることに。実際これまでにブレイディヴェーグやクイーンズウォークといった実績馬が出走を表明している。
その影響もあってか、今年の札幌記念は例年に比べるとメンバーレベルが落ちる印象で、GIIIからのローテーションの馬にも十分チャンスがありそうだ