
▲パンジャタワーでキーンランドCに挑む橋口慎介師に話を伺いました(撮影:下野雄規)
NHKマイルCでGI初制覇を果たしたパンジャタワー。朝日杯FSを12着に敗れ、1600mは長いかと思われましたが、距離を克服してのGIタイトルでした。
GI馬となったパンジャタワーがこの秋に目指すのは、超高額賞金で知られるオーストラリアのゴールデンイーグル。2023年にはオオバンブルマイが勝ち、大きな話題を呼びました。
その前哨戦として選んだのが1200mのキーンランドC。芝1500mの海外遠征を前にここを選んだ理由は何なのでしょうか。そして、騎手候補生の頃から共に歩んできた主戦・松山弘平騎手について伺いました。
(取材・構成:大恵陽子)
「キレッキレの動き」1週前追い切りの意図
──改めてNHKマイルC制覇、おめでとうございました。ペースが速かった先行勢を見る位置から、直線でしっかり伸びました。
橋口 位置取りとしてはすごく良かったと思います。この馬は元々、テンが遅いわけではないので、もしスタートを出たなりでポジションが後ろになっても、それは周りが速いということだろう、という考えがジョッキーと一致していました。そのため、戦前からこの馬のリズムを大事にしようと話していました。最後はすごくいい脚できてくれました。

▲見事な末脚でNHKマイルCを制したパンジャタワー(撮影:下野雄規)
──前日にはセイウンハーデスでエプソムCを勝利。2日連続の重賞制覇なとなりました。厩舎の雰囲気はどうでしたか?
橋口 あの週はさすがに良かったです。お祭りというか(笑)。お祝いのお花も、厩舎に置ききれないくらいたくさんいただいて、