こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、新潟競馬場で行われる新潟記念(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
斤量規定の変更で大きく変わる傾向とは
夏競馬もいよいよ終わりに近づき、今週で新潟開催は最終週となる。この夏開催は終日Aコース開催のため、天候次第では馬場が荒れ切って新潟記念では外ラチ沿いを走るようなことになる年も珍しくはない。ただ今年は先週時点でもそこまで馬場が荒れている印象はなく、週末も雨の影響は受けることはなさそうなのでフラットな馬場で行われそう。
新潟記念のレース傾向に触れるうえで大きなトピックとして、昨年までのハンデ戦からグレード別定に斤量規定が変更されたことが挙げられる。
札幌記念時の当コラムにも書いたが、昨年までは宝塚記念からオールカマーまでの間で古牡馬が出走できる中距離重賞は札幌記念を除きすべてハンデ戦であり、実績持ちの馬が出走する際の選択肢は実質札幌記念のみとなっていた。
そのため今回の変更による影響はかなり大きく、今年は前走でGIを走った馬が5頭登録しているように、昨年までなら札幌記念に出走していたであろう馬が何頭か回ってきている。
もともとハンデ戦にしては実績馬の出走も多いが、過去10年前走GIで掲示板に載った馬は4頭出走して3頭が勝利を挙げている。唯一結果が出なかったアヴニールマルシェは前走がNHKマイルCとGIの中でもレベルが低くなりやすいレースだったので、実質パーフェクトと言ってもいい成績。
今年は前走GIで掲示板に入った馬が3頭もいるように昨年までと比べてメンバーレベルが高いのは明らかで、どうしてもハンデ戦でメンバーレベルが高くなりにくいサマー2000シリーズからの転戦組と比較すると能力が上という判定になる。コース形態的にもフラットな馬場状態であれば能力を発揮しやすく、今後の新潟記念は基本休み明けの実績馬が軸で、軽視されるであろうサマー2000組をどこまで絡めるかという考え方になりそう。