
▲昨年はドウデュースが優勝(撮影:下野雄規)
Cコース替わりだった先週の東京芝は、開催後半でも路盤の状態が依然として良好。週中から週末にかけての積算雨量も極少量で、ほぼ乾いた状態となり、軽い馬場コンディションのなかで行われた。
東京スポーツ杯2歳Sでは、メンバー中で上がり32秒台を記録した3頭が、そのまま3着までを独占。
スローペースで流れていたため、内枠から先行した7番人気4着テルヒコウ、10番人気5着ラストスマイルといった馬も展開の恩恵を受けたが、それでも最後は末脚の質が明確な差となった。
ジャパンCも以前は「内枠・内を通った馬が有利」とされるレースだった。
2015年から2024年の10年間では、3枠以内の馬が3着内に2頭以上好走した年が7回、3着までを独占した年も2回ある。
しかし2024年は様相が異なる。勝ち馬は上がり1位。上がり5位以内の馬が5着までを独占し、7番人気・8番人気で2着同着となった2頭はいずれも5枠より外からの好走だった。
近年の東京芝は、路盤の改良によって内を回る優位性が以前ほど大きくない馬場に変化している。
ジャパンCと同じ東京芝2400mで行われる日本ダービーも、かつては内有利になりやすい条件だったが、2021年以降は末脚の要求度が高まり、スムーズに加速できる外枠が有利な傾向となっている。
今週の天気予報から判断すると、ジャパンCは少なくとも「稍軽い」、場合によっては「軽い」馬場コンディションで行われる可能性が高い。
先週の東京スポーツ杯2歳Sや昨年のジャパンC同様、「末脚勝負」の舞台になると見る。
狙うべきは、末脚のスピード能力に優れた馬だ。

▲ダノンデサイル(撮影:下野雄規)
ダノンデサイルが国内で出走したレースのうち、馬場コンディションが「軽い〜稍軽い」だったのは2度のみ。
2戦目の未勝利戦(稍軽い)と、6戦目の日本ダービー(軽い)である。
とくにジャパンCと同舞台となる日本ダービーでは、人気薄とは思えない圧巻のパフォーマンスを披露した。
近2走は海外遠征だが、2走前のドバイSCでは、上がり3ハロンが推定32秒半ば程度で抜け出しての勝利。日本の芝基準でいえば「稍軽い」と評価できる馬場だった。
一方、前走の英インターナショナルSは上がり3ハロン37秒後半を要したレースで、日本の芝なら「重い」と判定される馬場。条件が合わなかったと見るのが自然だ。
今回は久々の“絶好の馬場コンディション”での出走。
能力全開の走りに、素直に期待したい。
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