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【紫苑S】ルヴォワール 素質に疑いの余地なし 戦線離脱した春の無念晴らす

デイリースポーツ
  • 2017年09月08日(金) 07時00分
 「紫苑S・G3」(9日、中山)

 ルヴォワールという馬名はフランス語で「再会」の意味だ。名付け親が込めた思いを知れば、実に粋なネーミングだと分かる。両親は04年ジャパンCで対戦し、母リュヌドールが7着で、10着の父ハーツクライに先着した。後にノーザンファームが輸入し、運命的な再会から生まれたのがルヴォワールというわけだ。

 新馬、ミモザ賞を連勝したが、フローラSを前にフレグモーネを発症して戦列を離れた。手塚師は「四肢全部がかかり、かなり重い症状でした。まだ不安な点はある」と言う。2歳上の姉(父ディープインパクト)は未出走に終わったから、おそらく体質の弱い血筋なのだろう。

 それでも素質の高さに疑う余地はない。500キロを超えるグラマラスな体。余裕残しの仕上げでの連勝は至難の業だ。今回と同じ舞台を2回経験したのはアドバンテージといえる。

 今週の追い切りでは、無傷の3連勝中で、18日のセントライト記念に出走予定のセダブリランテスと併せ、ゴール前では0秒1遅れた。ただ「セダブリランテスには遊ばれたが、相手は攻め駆けする。1週前(先月30日)に乗った戸崎圭は乗りやすいと言ってくれた」と潜在能力に期待する。

 父ハーツクライ母リュヌドールの“再会”から、新たな物語は始まっている。

提供:デイリースポーツ

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