24年はステレンボッシュ(通過順11-8)とアスコリピチェーノ(8-8)、中団からの差し差しで決まった。23年はリバティアイランド(15-16)が勝ってコナコースト(2-2)が2着。22年はスターズオンアース(10-9)が勝ってウォーターナビレラ(2-2)が2着。21年はソダシ(3-3)が勝ってサトノレイナス(15-16)が2着。20年はデアリングタクト(13-12)が勝ってレシステンシア(2-2)が2着。行くか差すか、メリハリつけて乗ったほうがハマりやすいのが桜花賞で、3歳牝馬が阪神外マイルで天賦のスピードを最大限に爆発させるにはこの二択になるということ。
近7年の勝ち馬に共通するのは、チューリップ賞やフィリーズレビューなどいわゆるトライアルを使っていない点。いずれも2月のクイーンCやエルフィンS、1月のシンザン記念、12月の阪神JFからの直行なのだ。血統的にみると、グランアレグリア以外の6頭はキングカメハメハの血を引いている。(解説:望田潤)
アルマヴェローチェ モンドキャンノやカリボールの姪で、母ラクアミはJRA3勝(芝1400~1600)。母母レイズアンドコールはアイビスSD3着で、子孫にサクラバクシンオーのスピードをよく伝えている。父ハービンジャーはキングジョージVI世&クイーンエリザベスS勝ち馬で、ディアドラ、チェルヴィニア、ナミュールなど牝馬の大物も出す。脚長で大箱向きのストライドでナミュールと似たタイプで、距離は1800がベストだろう。時計が速すぎるとどうかだが末脚はたしか。
距離○ スピード○ 底力◎ コース◎
ヴーレヴー ATCザメトロポリタン(豪G1・芝2400m)のセヴィルやシルバーステートの姪で、ヴィクティファルスのイトコで、母母シルヴァースカヤはロワイヨモン賞(仏G3・芝2400m)勝ち馬。父サトノクラウンは宝塚記念や香港ヴァーズに勝ち、主な産駒にタスティエーラやトーセンローリエなど。母父マンハッタンカフェで重厚な中距離血統だが、エルフィンSの勝ち方はウォーターナビレラの桜花賞2着と重なるものがある。シルヴァースカヤ産駒の1800機動型のイメージだ。
距離○ スピード○ 底力◎ コース○
ウォーターガーベラ ウォーターリヒトの半妹で、レッドアネモスやバンデルオーラの姪で、母ウォーターピオニーはJRA3勝(芝ダ1400)。母母マチカネハヤテはJRA5勝(全て芝1200)。コイウタやビハインドザマスクも同牝系。父レイデオロはディープ牝系のキンカメ産駒でサンライズアースやトロヴァトーレなどを出している。母似のマイラーっぽい体型だが、脚長で少し緩慢になったのは父の影響。チューリップ賞は巧くインをすくった。大箱マイルは合うので上がりがかかってほしい。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○