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日本ダービー・G1」(27日、東京)
極上の走りで不安を一掃した。4戦4勝の
ダノンプレミアムの最終リハは23日、栗東CWで単走。レース1週前に右前挫石で
皐月賞を回避したが、その影響を全く感じさせない動きで、ラスト1Fは馬場の中央を11秒2とシャープに伸びた。2週連続で追い切りに騎乗した川田も手応え十分。昨年の最優秀2歳牡馬が、史上11頭目となる無敗のダービー馬へ前進した。
一生に一度の大一番に向け、しっかりと態勢を整えてきた。
ダノンプレミアムは、川田を背に朝一番の栗東CWに登場。約1周の脚慣らしを終えると、向正面から最終リハを開始した。序盤は時折頭を上げるパートナーをなだめながら運ぶと、直線は馬場の中央へ。自ら首を使ってスムーズにギアを上げて加速すると、最後までノーステッキのまま、6F87秒3-37秒6-11秒2で力強くはじけた。
弥生賞で無傷V3を決め、大きな期待がかかった
皐月賞を右前挫石でレース1週前に回避。ダービー一本に目標を切り替え、陣営と密に連携を取りながら調整を進めてきた。それだけに、2週連続で騎乗した主戦は「まずは無事に終えられて何よりです」という第一声で、偽らざる胸の内を伝える。「東京への輸送もあるのであまりやり過ぎずに様子を見ました。直線の動き自体は良かったし、いいリズムで走ることができましたね」と納得の表情でうなずいた。
一戦ごとに進化してきた。初の2000メートル戦となった今年初戦の
弥生賞。鞍上も「コーナー4つがどうか」と課題を持って臨んだ一戦だったが、序盤に
テンションの高さは見せながらも完勝。「成長し、力をつけながら歩んできています。常に無理強いはせず、我慢させるということを繰り返してきました。今回2400メートルの距離は初めてですが、こなしてもらわないと困りますし、こなしてくれると思います」と信頼を寄せる。
勝てば自身にとって
マカヒキで制した16年以来、2年ぶり2度目の栄冠。「周りの方の思いが違いますし、ダービーの重みは感じます。でもやること自体は変わりません。素晴らしい馬たちが出ますが、何よりこの馬が自分のリズムでどういう競馬ができるかですね」。
父ディープインパクト以来、13年ぶりとなる無敗のダービー馬へ-。自然体で勝利を目指した先に、同世代6955頭の頂点がある。
提供:デイリースポーツ