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新潟2歳Sを制したセリフォス あのGI馬を彷彿させるポテンシャル 【月刊 川田将雅】

  • 2021年09月09日(木) 18時03分
VOICE

▲今回はセリフォスで勝利した新潟2歳Sを回顧 (撮影:上岡伸輔)


今回のテーマは直近の話題をお届けする「月刊 川田将雅」です。8月は“えげつない”ほどの成績を残した川田騎手。その中で、セリフォス(栗東・中内田充正厩舎)で勝利した新潟2歳Sを振り返ります。

川田騎手自身が「性格が難しい」と言うように、課題はある反面、あのGI馬を彷彿させるポテンシャルも秘めていると言います。セリフォスの将来性に迫ります。

(取材・構成=不破由妃子)

好調の要因として思い当たることが一つ


──新潟2歳Sをセリフォスで勝利。今回はこのレースを中心にお話を伺っていきたいと思っていますが、セリフォスといえば初戦を勝った際、「性格が難しい」とおっしゃっていた馬ですよね。

川田 簡単に言うと、コントロール不能になる瞬間があるんですよ。初戦の1週前追い切りはCWでやったんですけど、集中して前向きに走りながら向正面に入ったあたりで、力みが抜けてきたなと思ったら、急にCコースの出口に飛び込んで行こうとしたんです。

 そこで制御しようとしたら、今度は左に飛んで行ってしまって。さらに右、さらに左と繰り返しぶっ飛んで行くので、僕は重心をグッと落として、とにかく落ちないように気をつけなければいけなかったほど。

 新潟2歳Sの1週前追い切りも、初戦の追い切りに比べればマシでしたが、怪しさ全開でやってました。今は、幼さがそういうほうに出てしまっている状態です。

──レースも、より慎重に…という。

川田 めちゃくちゃ神経を使って乗ってますよ。とても繊細に乗っています。初戦の追い切りの段階で走る馬なのはわかっていたし、能力があるのは間違いないので、その難しい性格を踏まえて、どういう競馬をして、どう勝たせるか。初戦に関しては、そこに重きを置きましたね。

──新潟2歳Sのレース後のコメントで注目したのは、「今日はとにかく左に行きたがっていた」という点。どういう状況だったのでしょうか?

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1985年10月15日、佐賀県生まれ。曾祖父、祖父、父、伯父が調教師という競馬一家。2004年にデビュー。同期は藤岡佑介、津村明秀、吉田隼人ら。2008年にキャプテントゥーレで皐月賞を勝利し、GI及びクラシック競走初制覇を飾る。2016年にマカヒキで日本ダービーを勝利し、ダービージョッキーとなると共に史上8人目のクラシック競走完全制覇を達成。

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