第35回
マイルチャンピオンシップは、フルゲートの18頭で争われた。
1番人気は
安田記念を制した春のマイル王
モズアスコット。2番人気に
毎日王冠を逃げ切った
アエロリット、3番人気に前年の覇者
ペルシアンナイトが続く。
レースは積極的に先手を主張する馬がおらず、
アルアイン、
ロジクライがじわっと前に行く展開となる。マイル戦にしては遅いテン3ハロン35秒0というスローペースになり、外から
アエロリットが動いてハナに立つ。1番人気の
モズアスコットは後方から。
アエロリットがリードを保ったまま直線に向き、そのまま押し切るかに見えたが、追い出されると反応はイマイチ。外から追い上げに入った
モズアスコットは、4コーナーで挟まれ万事休す。
残り200m地点で先頭に立った
アルアインが、
皐月賞以来の勝利を手にするかに見えたが、その内から
ステルヴィオ、
ペルシアンナイトの1枠両馬が急襲。アタマ差で
ステルヴィオが勝利を手にした。勝ちタイムは1.33.3(良)。
アエロリットは12着、
モズアスコットは13着。
スローペースになったことで、好位を追走した1〜3番の3頭が上位を占める結果となった。外を回った馬には厳しい展開だったが、好枠を活かして内で我慢した外国人騎手の胆力が発揮された結果だったともいえそうだ。
勝った
ステルヴィオは
毎日王冠2着からの参戦。春はクラシック路線を歩んだが、マイルの距離で父
ロードカナロアから受け継いだスピード能力が開花した。騎乗したビュイック騎手は4年ぶりとなる日本での騎乗で、見事にGIを制覇。また、管理する
木村哲也調教師は、開業8年目での嬉しいGI初勝利となった。