ワグネリアン、
サトノクラウン、
イスラボニータ、
ディープブリランテ、
サダムパテック、
ローズキングダム、
ナカヤマフェスタなど、勝ち馬からGI戦線での活躍馬を多く輩出している2歳戦屈指の出世レース。しかし、前週に
デイリー杯2歳Sが移動し、翌週の
京都2歳Sも重賞に格上げされて11月の2歳重賞が過密になったことで、以前より「将来性より完成度」というタイプが台頭しやすくはなってきている。
1.前走1着馬
過去10年、前走1着馬は[9-8-8-62]で複勝率28.7%。ほとんどは前走1着の馬で馬券が占められている。対して、前走2着以下の馬は[1-2-2-43]で複勝率10.4%しかない。
2.決め手勝負になりやすい
より短い距離に適性がある馬は、前週までの京王杯やデイリー杯に向かうため、中距離タイプが揃う東京スポーツ杯はスローペースになりやすい。レースの上がりは速く、スタミナや体力よりも決め手の精度が問われるようなレースになる年が多い。
3.過剰人気の可能性
前走の勝ちっぷり、前評判、血統のスケール等が過剰人気を引き起こしがちな点には注意しておきたい。特に、新馬戦しか経験していない馬には未知数な面も多々残っており、当時の実力以上の評価が付けられるケースがままある。近年では13年の
サトノアラジン、16年の
ムーヴザワールド、そして昨年の
ルヴォルグが新馬戦しか経験してなかった中で1番人気に支持され、人気を裏切っている。
マイネルデステリョは東京芝2000mの未勝利戦を2歳レコードでV。大逃げがある特殊な流れの中、直線で早め先頭に立って押し切る強い内容だった。純粋な決め手勝負になれば分が悪いものの、例年以上の少頭数になる見込みの高い今回ならマイペースで運んで粘り込むことは十分に可能と見る。
葉牡丹賞と両睨みでの登録だが、出走してくれば面白い存在だろう。
決め手なら
コントレイル。阪神芝1800mの新馬戦で勝ち時計1分48秒9、上がり3F33秒5というタイムは非常に優秀。好位で立ち回れる競馬センスと
ディープインパクト産駒らしい鋭い切れ味はここでも武器となる。