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【勝負の分かれ目 桜花賞】吉田隼人騎手が力を引き出し、ソダシが白毛馬初のクラシック制覇

  • 2021年04月11日(日) 18時30分
 ゲートに先入れになった吉田隼人ソダシは、内目の4番枠からポンと好スタートを切った。同じく速いスタートを切った6番のストゥーティを先に行かせ、2、3番手の内を進む。

「馬場に入ってからゲートに向かって行くときも、あまりイヤイヤをしませんでした。ゲート裏で輪乗りをしているときの雰囲気も、この間(阪神JF)よりよかったので、いい感じで挑めました」と吉田。

 一方、1番人気のサトノレイナスは、大外18番枠から遅れ気味のスタートを切った。

 また、この馬が行くか、下げるかで展開が大きく変わると思われたメイケイエールも立ち上がり気味にゲートを出て、序盤は後方に置かれる形に。そこから無理には抑えず、馬群の隙間を縫うように進出し、3コーナーを回りながら先頭に立っていた。

 ソダシは、向正面で、逃げるストゥーティから1馬身半ほど後ろにつけていた。外を他馬に塞がれる格好になり、馬場の悪いところを走らされるかに見えたが、内埒から馬1頭半分ほど離れたところを進んでいる。メイケイエールがハナを奪ってからも、好位の内でじっとしていた。

 メイケイエールが先頭で4コーナーを回り、直線へ。直線入口でストゥーティメイケイエールをかわして先頭に立つと、ソダシはその外に持ち出されてスパートした。

 ラスト200m手前で、吉田の左ステッキを受けたソダシが先頭に躍り出た。

 1馬身、2馬身と抜け出したソダシを、ファインルージュが追いかけ、少しずつ差を詰めて行く。

 外からアカイトリノムスメも追い上げてくる。さらに外からサトノレイナスが凄まじい脚で追い込んでくる。

 サトノレイナスが1完歩ごとに差を詰めてくるが、ソダシはすでにセーフティリードをつけていた。ソダシは、2着サトノレイナスの猛追をクビ差でしのぎ、史上初の白毛馬によるクラシック制覇をなし遂げた。

「最後は、これだけ高速馬場だったので、ちょっと分が悪いかなと思ったのですが、馬の力に助けられました」と吉田。

 分が悪いどころか、1分31秒1という、驚異的なレコードを叩き出した。

 早めに先頭に立って押し切るという、この馬の強い競馬の形を見せることができたのは、吉田が馬の力を信じていたからこそだろう。

(文:島田明宏)

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