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【オークス予想】クイーンズウォーク・チェルヴィニアら桜花賞大敗組の逆転に期待値あり

  • 2024年05月17日(金) 18時00分

ステレンボッシュなど上位勢安定、極端な波乱は期待できないが…


 今年のオークスは未勝利戦を勝ちたてでも出られることになり、出走馬の中でも実力差が大きい。一方で上位人気馬が揃って距離がもちそうでもあり、極端な波乱はないのではと読む。

 オークスはまず桜花賞組を尊重するのがセオリー。桜花賞馬ステレンボッシュは血統的にはむしろ2400mのほうが向きそうな馬。今回も差しだろうが、極端に後ろにはならないだろうから買う側としては買いやすい。乗り替わりも大きなマイナスにはならないと見る。

 ライトバックは決め脚があるが、どんな位置からレースを進めるか。スウィープフィートもそうだが、前走で弾けただけに溜めていく方向性かもしれない。確実に伸びてはくると思うが、あとは物理的に届くかどうか。ステレンボッシュのほうが枠が内だけに、効率的な競馬をされた場合に後ろから外では逆転が難しくなる可能性もある。

 桜花賞の大敗組は例年だとあまり積極的には買えないのだが、今年はそうも言っていられない部分がある。クイーンズウォークは桜花賞の時点で距離不足が指摘されていたし、クイーンC勝ち馬はアドマイヤミヤビやダイワエルシエーロ、チューニーなど桜花賞大敗からのオークスでの復活がある。ただこの馬はある程度売れてしまいそうなので、馬券的魅力は限定的だ。

 チェルヴィニアは桜花賞で13着だったが、10月以来の競馬だったことは影響したかもしれない。だとすると叩き2戦目のここでは上昇が見込めるし、ハービンジャー産駒なので距離延長も問題ない。ある程度位置が取れる点を生かして逆転を狙いたい。

 タガノエルピーダはチェルヴィニアと同様、前に行ける強みを生かして差し馬勢を抑えたい。チューリップ賞で権利を取り損ねたが、忘れな草賞できっちり勝利。もともと朝日杯FSで3着だった実力馬だし、桜花賞好走組と同じレベルの評価をしてもよいと思う。

 別路線組で上位食い込みのチャンスがあるとしたらアドマイヤベルだろう。キャリア4戦で伸びしろを残しているだろうし、この馬もある程度の位置にいける。ただ2000mから2400mへの距離延長はやってみないと分からないところ。個人的には△で押さえるくらいにする予定だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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