先週土曜日のプリンシパルS。ダービー出走の最終切符1枚をめぐり、18頭立てのフルゲートとなったが、なんと半数近くがディープインパクト産駒だった。
同じ日の京都新聞杯。こちらは15頭出走して、うち4頭がディープインパクト産駒だった。しかし、どれも2着にすら入れず、ダービー出走は絶望的となっている。
春のクラシックも大詰め。ラストチャンスのトライアルレース、ステップレースを迎えても、まだ権利取りに奔走しなければならないディープインパクト産駒たち。その数が多い事実を、どうみるべきなのだろう。
日曜日のNHKマイルC。ここではディープインパクト産駒が2、3着に入ったが、勝ったグランプリボスの父はサクラバクシンオーである。東京のマイルGIで、ディープインパクトがサクラバクシンオーに負けるようではいただけない。
昨年、初年度産駒を送り出すや、抜群の勝ち上がり率で2歳リーディングサイヤーに輝き、桜花賞馬も出すには出した。今年の総合種牡馬ランキングも、先週の中央競馬が終わった段階で6位につけている。
だが、昇級戦の内容がだらしない産駒が多すぎる。競走馬としてのディープインパクトが、サンデーの最高傑作であったことは間違いない。種牡馬としてもその資格を有していると思っていたが、現時点ではそれに赤ランプがつく。
皐月賞の1、2着はステイゴールド産駒とフジキセキ産駒。NHKマイルCを勝ったのはサクラバクシンオー産駒。ディープインパクト産駒の期待外れが、この下剋上を招いていると言えなくもない。
ディープインパクトは最高級の配合牝馬に恵まれ、最高級の育成、調教環境に恵まれて、ここまできただけなのだろうか。今年デビューする2世代目が、来年の有馬記念を終えるまでは結論を出すことはできないが、かなり悲観的になっている。
かりに今年のダービーを、ディープインパクト産駒が勝ったとしても、夏のセレクトセールは暴落が必至だろう。