エリザベス女王杯のスノーフェアリーは、勝つべくして勝ったと思うが、穴に買ったサンテミリオンのどんじり負けには参った。ミルコ・デムーロ騎手のレース後のコメントには、「返し馬の雰囲気もゲートの出も昨年よりずっと良かったから、今日は走れるぞという感触が伝わってきたけど、いざゴーサインを出したら、走りたくない素振りを見せていた」(競馬ブック)とある。
昨年のオークスでアパパネと同着優勝したあの末脚は、いったいどこへ行ってしまったのだろう。何の見せ場もなく後方のままで終わってしまった。オークスで燃え尽きてしまったのだろうか。
今週はマイルCS。過去2年、京都のマイルに強い種牡馬は、1位アグネスタキオン、2位ディープインパクト、3位キングカメハメハとなっている。
アグネスタキオンはディープスカイ(ダービー)、ダイワスカーレット(有馬記念)らの活躍で、2008年のリーディングサイヤーに輝いた。しかし、その後は大物が続かず、今年は11月13日現在、10位に甘んじている。
エース級の繁殖牝馬をディープインパクトらに奪われたこと、能力の高い馬ほど脚部不安で戦線離脱していくこと。この二つが大きく影響している。
リディルもデイリー杯2歳Sを勝って、さあこれからというときに骨折して、1年以上もの戦線離脱を余儀なくされた。復帰後も伸び悩んでいたが、春ごろからようやく復調の気配を見せている。安田記念は7着だったが、勝ったリアルインパクトとは0秒3差。しかも、直線は行き場をなくして完全に脚を余してのものだった。
アグネスタキオン産駒らしく京都のマイルは得意で、1着2回、2着1回、3着以下なし。母の父ダンシングブレーヴも名マイラーの資質を後押しするもので、血統背景は申し分ない。マイルCSはこのリディルを軸に買うことにする。