6月にスタートしたJRAの2歳新種牡馬戦線も、あと2週を残すのみとなった。注目の新種牡馬チャンピオンは、ほぼダイワメジャーで確定している。
6月19日、阪神の2歳新馬戦でダローネガが勝ち、新種牡馬のJRA勝ち上がり第1号となったが、2着もダイワメジャー産駒のエピセアローム。この開幕ダッシュを夏から秋へと波及させていった。
エピセアロームは2戦目を順当に勝ち上がり、続く小倉2歳Sを力強く抜け出して快勝し、ダイワメジャー産駒のJRA重賞勝ち馬第1号となった。新潟2歳Sに出たダローネガは4着に敗れたが、その後は安定した走りを見せ、今週の朝日杯FSで優勝候補の1頭に挙げられている。
これ以外にもダイワメジャー産駒は相次いで勝ち上がり、JRAの2歳新種牡馬チャンピオンと2歳リーディングサイヤーを、ダブルで獲得する勢いだった。しかし、秋の深まりとともにディープインパクト産駒が本格始動。牡馬のディープブリランテが新馬、東京スポーツ杯2歳Sを連勝すると、牝馬のジョワドヴィーヴルも新馬、阪神JFを連勝する快挙をやってのけた。
このためダイワメジャーとディープインパクトの獲得賞金は急接近。ジョワドヴィーヴルが阪神JFを勝ったことで、ついにディープインパクトが首位に立った。
とはいえディープインパクトの獲得賞金が4億789万円であるのに対し、ダイワメジャーの獲得賞金は3億9908万円。その差はわずかに900万円弱でしかない。今週の朝日杯FSが、天下分け目の決戦となる。
もしダローネガが勝てば、ダイワメジャーのJRA2歳リーディングサイヤーが濃厚となる。これに対してディープインパクト産駒は、オコレマルーナが登録しているが、抽選待ちの状態。他の素質馬の多くは、この朝日杯FSをスキップして来年に備えており、賞金の加算が計算できない。
したがって現時点ではダイワメジャーが有利だが、ディープインパクトは新馬戦、未勝利戦、条件戦で賞金の加算が見込める産駒が多い。ダローネガが期待を裏切るようなら、JRA2歳リーディングサイヤー争いは最終週までもつれ込むことになるだろう。