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AJCC、東海S、京都牝馬S追い切り診断

  • 2013年01月17日(木) 18時00分
【栗東トラックマン情報】
◆日曜中山11R・AJCC(GII)
・アドマイヤラクティ
 オープン特別のアンドロメダSは展開不向きということもあって、3着と差し遅れたものの、前走金鯱賞はこの馬らしい走りを見せることができての3着。重賞でも十分に通用するというところを見せてくれた。1週前にCWを単走で追われて、ラスト1Fが11秒台の鋭い伸びを披露。最終追い切りはどれだけ動いてくれるか、楽しみにしていたが、今週は坂路での追い切りとなった。またその時計も4F56.5秒と少し遅い。最終追い切りが坂路で行われることは珍しく、中山競馬で連勝している6走前、5走前の最終追い切り場所はCW。このあたりがどのように影響するか、心配点を挙げるとすれば、そこだけだろう。

◆日曜中京11R・東海S(GII)
・ホッコータルマエ
 単勝1.8倍の支持を受けながら、差し切られた前走フェアウェルS。自分の競馬をしての結果だけに、ハンデ57キロを含めて、悲観すべき負けではないだろう。年が明けてから調教時計を出し始めて、その本数は標準。坂路での最終追い切りはノースパストラルを先行させる形だったが、最後はきっちり前へ出る形でフィニッシュ。4F55.4〜1F12.9秒は決して速い数字ではないが、ラスト1Fが13秒を切っているあたりにこの馬の今の調子の良さが表れている。中京競馬場では6着という結果しか残っていないが、当時とは馬が違うだけに、あの時のような負け方はないだろう。

・ミラクルレジェンド
 1.3秒差だったとはいえ、ジャパンCダートで6着だった前走。重賞では牝馬限定戦の勝ち鞍が目立つものの、牡馬との対戦でも力の差が歴然としているわけではなく、状況ひとつで上位に食い込むだけの力はあるのだろう。ただ今回は最終追い切りの動きが今ひとつ。岩田康誠騎手が跨って、CWでフィエロを追走する併せ馬になったが、大きく追走したこともあって、直線に入っても追いつけず、そのままゴール。時計は6F84.6〜1F12.2秒と遅いわけではないが、短期放牧を挟んでいるとはいえ、前走の疲労が抜け切れていない、そんな印象を受けた。

◆土曜京都11R・京都牝馬S(GIII)
・ハナズゴール
 札幌記念後、栗東へ移動して、はや5か月。すっかり栗東所属馬のような落ち着きが出ているが、なにより目立つのはふっくらした馬体。またこの寒さでも冬毛が目立つということはなく、体調の良さを表しているように思える。1週前追い切りとなる1/9にテンから飛ばして目一杯に追い切って、4F52.1〜1F13.6秒。軽快なスピードを見せてくれたが、最終追い切りは一転してゆったりしたもの。レースで騎乗予定の浜中俊騎手が跨ったが、前半から抑えていき、最後も少し手綱を緩めた程度。4F58.5〜1F13.4秒と時計だけ見れば、非常に遅い数字だが、2日後がレースだということを考えれば、これで十分。なにより前走時と同じ終い最速ラップの追い切りができているので、引き続き好走可能な状態だと見てよい。

・エーシンメンフィス
 3連勝中、しかも前走は重賞ということで、勢いは出走メンバーの中でも随一。それだけに今回も逃げ切りを期待するファンは多いと思うが、追い切りの動きだけ見てしまうと、どうも手が出しにくい。というのも、今週の坂路での追い切りは前にエーシンハダルを見て、後ろからエーシンゴールドとエーシンメンフィスが併せるという形。最後方だったこともあり、結局3頭中、3番目に入線となったメンフィス。時計は4F52.8〜1F13.2秒と速い部類の数字だが、近走の最終追い切りでは併せ馬で先着していただけに、今回の遅れが妙に気になってしまう。

【美浦トラックマン情報】
◆日曜中山11R・AJCC(GII)
・サトノアポロ
 16日の最終追い切りは、OPサイレントメロディを2馬身追走から直線では進路を内に入れ、ラスト1Fをまったく同じに軽く仕掛けながらに併入。6F85.0〜3F40.2〜1F13.3秒の時計は、OP馬同士の併せ馬では少し物足りなさがあるが、9日と13日にすでに併せでキッチリ追っており、息を保つ程度の今回の内容でも心配は皆無。暮れのクリスマスCを勝った後も、年末・正月と入念に乗り込んでさらに上積みが期待できるほど万全な状態に仕上がっていることは確か。再度の2200m戦となるが、3コーナーからジックリ攻められる外回り戦はキッチリ差し脚を伸ばせるだけにベストの距離。得意の中山。奥手開花の期待は十分だ。

◆日曜中山10R・若潮賞(1000万下)
・ミエノゴーゴー
 連闘で臨んだ前走の1000万下。好スタートから下げて中団で折り合いに専念。ジッと過マンして直線に賭けたが、前が壁になってまったく開かず、不完全燃焼のレース。この中間は連闘の疲れも見せず坂路、ウッドで順調に乗られ、直前の追い切りは格下ネオスプレマシーを4Fから追走して54.0〜39.2秒を余力残しで計示。歩様の硬さはいつものことだが、今回はシャープな走りを見せて硬さ解消。再度1600戦になるが、巻き返し必至。

◆土曜中山10R・東雲賞(1000万下)
・クリールカイザー
 先週除外されてしまったため、今週はセーブした調整だが、ウッドチップで月曜日に71.4〜41.0秒、木曜日にも71.9〜41.4秒と入念な乗り込みを消化。厚みのある体は数字以上に大きく見せ、力強い脚さばきには迫力も加わってきた。前走の勝ち馬マイネルメダリストは次走準オープン戦でも2着、2着のシャドウパーティーは次走、直線一気の圧勝劇と、このクラスではかなリハイレベルな組み合わせ。前が開かず、残り200過ぎでは躓く不利もありながら、勝ち馬とコンマ2秒差の4着。地力断然、ひと息入れた前走とは状態での上積みも大きく、今回は勝ち負けの競馬になる。

◆土曜京都8R・牛若丸ジャンプS(OP)
・コスモソユーズ
 中山2週目に組まれていた中山新春ジャンプSを除外になったが、それは早くから陣営も承知の上。この京都にピタリと照率を合わせて乗り込まれており、昨年11月に戦列に戻ってからは「一番」といえる好状態だ。事実、調教でも素晴らしい動きを連発。直前は長距離輸送を考慮して、あえて全体明けの水曜に追い切ったが、単走で101.0〜85.0〜69.7〜54.3〜40.1秒を馬なりでマーク。手綱をとった五十嵐騎手との呼吸もピタリと合って、軽快に直線を駆け抜けた。経験の浅いジョッキーが乗った前たの中山戦では落馬をしたが、馬が転んだわけではなく、影響は皆無。昨年春の中山グランドジヤンプ(GI)では3着と好走した力量の持ち主。ここで巻き返しがあって当然とみる。

◆月曜中山10R・サンライズS(1600万下)
・プリンセスメモリー
 以前のように馬体減りの不安がなくなり、キチンと時計を出せるようになった。この状態になってから成績が安定。勝ち味に遅い嫌いはあるが、毎回キッチリ差し込んでくるようになった。今週も単走で素軽さ満点の動き。気合い乗りも良く、好調子をキープしている。3走前と前走がオープンでもまったく引けを取らない内容。1200の速い競馬にも十分対応できるし、自己条件なら能力が一枚上。

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