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朝日杯FS、愛知杯など追い切り診断

  • 2013年12月12日(木) 18時00分


【栗東トラックマン情報】
◆日曜中山11R 朝日杯FS(GI)
・アトム
 前走後は短期放牧に出されており、ノーザンFしがらきから栗東へ帰厩したのは、11月26日。その週末に坂路で15-15程度の追い切りを行っており、ここまで順調な仕上がりを見せている。
 最終追い切りは川田将雅騎手が跨って、Cコースでの3頭併せ。最後方から追走する形だったが、直線に向いて、最内に入ると、他2頭とは脚色が違う感じ。一瞬にして、相手を引き離して、大きく先着のゴール。1週前追い切りと比べても、反応の良さは段違い。追われるごとに良化している印象があり、力を発揮できる状態には仕上がっている。

・ウインフルブルーム
 前走は阪神芝1600mを逃げ切り。初めてのマイル戦でもスピードに対応できたあたり、柔軟性のある走りができるということだろう。また、新馬、休み明けで2勝しているので、叩いて良化するタイプではないだろう。
 よって、今回も上積みというよりは現状維持。中1週でも極端に追い切り時計が遅くなったということもないので、4F55.6秒という数字は気にしなくてよい。むしろ、ラスト1Fが最速になるラップを踏めており、この馬なりに好調をキープしているというところだろう。

・ツィンクルソード
 良血ということもあり、デビュー前から注目されていたが、坂路での追い切りも速い時計を出していたので、新馬勝ちは納得。そして、前走は距離を延ばして、先行押し切りのレース内容。やや行きたがる素振りを見せていたものの、メンバー最速の推定上がりをマークしているのだから、脚はたまっていたのだろう。
 この中間はノーザンFしがらきに放牧へ出されており、帰厩したのは、11月21日。順調に追い切りを重ねて、最終追い切りは福永祐一騎手が跨ってのもの。単走だったが、引っ掛かるようなところもなく、最後まで余力残しの状態で4F53.4秒。追い切り内容で判断するなら、マイルという距離はなんとかこなせそうな走りをしている。

◆土曜中京11R 愛知杯(GIII)
・スマートレイアー
 前走は初めての重賞挑戦がG1。それでも2着してくるあたり、センスの良さ、能力の高さといったところだろう。前走からレース間隔はあいているが、中間の追い切り本数は十分すぎるくらいに積まれている。
 最終追い切りは併せ馬。相手は滅法攻め駆けするラヴァズアゲインだけに、並びかけてから追い抜くことができない状態。持ったままの相手に対して、馬体を併せるのがやっと。これに関してはあまり気にする必要はないだろう。ただ、素軽いスピードタイプなので、パワーも要する中京競馬場への適性が未知。そのあたりが鍵となりそうだ。

・アロマティコ
 メンバー最速の上がりタイムをマークするも、3着に終わった前走。ただ、これまでの直線一気のレースとは違い、勝負どころでじわりと位置取りを上げていくレース内容に、ジョッキーとのコンビ相性の良さを感じた。
 そのあたりの手応えがあるのか、今回の最終追い切りには、美浦から三浦皇成騎手が駆け付けての内容。単走だったが、最後までしっかりと走って、お決まりの舌を出すシーンはなし。時計は平凡な数字だが、それ以上に力強さを感じる内容。いつもなら冬毛が出てもおかしくない時期だが、それもなく、体調面に関しても絶好調と言える今回が最大の勝機だろう。

【美浦トラックマン情報】
◆土曜中京11R 愛知杯(GIII)
・ゴールデンナンバー
 過去の2000m戦はデビュー2戦目ミモザ賞・続くフローラS。ともに出遅れと馬場状態が響いて8、7着だったが、当時とは馬体面の成長が違うし、折り合い面での進歩も違い、今なら距離面での心配は全くなし。前々走の上がり3F32秒0、前走の33秒2はともにメンバー中最速の末脚。秋3戦目になるがとにかく今が充実期で、54キロのハンデも納得。4日の1週前追いが圧巻。そして11日の最終追いは輸送考慮で控えたが、それでも5F69秒2〜3F38秒9〜1F13秒1を持った切りの手応えでマーク。文句なしのデキだ。3週目で少し流れた馬場状態。乱ペースも味方に直一気のシーンは十分にあるはず。

◆日曜中山9R チバテレ杯(1000万下)
・ブランクヴァース
 馬体の張り、気合のりが良く、最近の好調子が窺えるが、今週は2歳のアンフォルタスを問題にしない素軽さ。先週も力強い伸び脚を見せ、動きの良さも目立っている。500万当時から、関西に出張して手強い相手と戦っていただけに、昇級した前走もアッサリ通用。このクラスを勝ち上がるだけの能力は十分持っている。追い込み脚質でも、一瞬の決め手は、坂上からでも十分間に合う。

◆日曜中山12R 南総S(1600万下)
・ウインクリアビュー
 秋に重賞挑戦をした後、ひと息いれてリフレッシュ。その後、ここまでに2戦を消化、一戦ごとグングンと調子をあげている。今週はポリトラックの大外を回って、66秒7-37秒7。直線も馬任せに追わずに来たが、追えばいくらでも伸びそうな手ごたえで、ラスト1ハロンを12秒4。鋭さ満点、牝馬とは思えないほどの迫力も兼ね備え、絶好調をアピールしている。前走は直線で伸びかけたところ、前の馬が寄れて手綱を抑える大きな不利。勢い通りに伸びていれば、勝ち負けの競馬になっていた勿体無いレース。それでも好位から競馬が出来たのは大収穫。改めて1着づけで狙いたい。

◆土曜中山9R ひいらぎ賞(500万下)
・イオラニ
 オープンの芙蓉Sを2着後、ひと息いれて臨んだ前走からまつ賞。馬体こそ太め感はなかったが、イレ込んで折り合いを欠きぎみの逃げ。直線失速は気性の激しさが悪い方に出てしまった結果で、リラックスさえすれば…を感じさせた内容。今回は、精神面と末脚強化を図りウッドコースに替えてハードに追い切られ、5F64秒7-上がり37秒0を目一杯追って計示。好位で折り合えば素晴らしい反応を見せる馬。狙い目。

◆土曜中山10R 香取特別(1000万下)
・イッシンドウタイ
 前走は最内枠を引いたのが裏目。前半千メートル通過が63秒8というスローのインで、終始窮屈な競馬。直線の勝負どころで前がまったく開かずに、結局は馬なりのままゴールイン(7着)。完全に脚を余してしまった。全力で走っていないので、当然のように疲れはまったく残っておらず、水曜の追い切りでも元気に併せ馬(70秒8-54秒9-40秒6=馬なり)。素晴らしい動きを見せていた。ここはトップハンデを課せられたが、上のクラスでも十分に戦える実力の持ち主。スムーズな競馬さえできれば、57、5キロでも難なく勝ち負けになるはずだ。しかも今回の鞍上はムーア騎手を予定。となれば、完全に勝負態勢と見ていい。

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