フェブラリーSの過去10年を振り返ると、7歳以上馬の優勝は無い。ダート路線は一度トップレベルに達した馬が長期間活躍を続けるケースも多いが、このレースに限っては高齢馬はあって2,3着までとなっている。
過去10年に限らず、フェブラリーSがG1になって以降の17回で、優勝は4歳馬が5勝、5歳馬が9勝、6歳馬が3勝。7歳以上馬は(0.5.4.64)と優勝は無い。
7歳以上で上位人気になった馬がいなかったわけではない。09年はカネヒキリが1番人気(3着)、07年にはプルーコンコルドが2番人気(2着)、09年にはヴァーミリアンが2番人気(6着)となっている。さらに3,4,5番人気になった馬がそれぞれ2,3,4頭いたが、どれも1着までは届かなかった。
1着が取れていないだけではない。先述した(0.5.4.64)での複勝回収率は38%。17年で5+4=9頭、つまり約2年に1頭のペースで馬券に絡むわけだから完全に無視するわけにはいかないが、それ自体が高い期待値を持つわけではないと考えておかねばならないだろう。
2,3着した馬の最低人気は9番人気(2頭)なので、都合よく10番人気以下だった馬を全部カットすると複勝回収率はプラスになるのだが、さすがにそれは都合がよすぎる。前走着順で切ると話が分かりやすいが、前走5着以内で56%、3着以内で49%だから、これではやはり低すぎる。フェブラリーSにおける高齢馬はなんとも扱いが難しい。
今年のフェブラリーSは7歳のニホンピロアワーズや8歳のワンダーアキュートなど、7歳以上馬が全体の半分近くとなる9頭も登録している。いずれにしてもこの馬たちについては「1着の可能性は考慮しない」「シルシを回す馬をなるべく減らす」など、厳しめの判断をしていったほうが良いだろう。