断然の人気で、相手関係からみて順当な勝利とはいえ、6歳メイショウカイドウ(父スキャン)が大変な記録を達成した。
小倉記念2000m、小倉大賞典1800mに続き、1800mの北九州記念を制覇。小倉の古馬重賞を全て制したことになる。
ごく地味なタイプで、4歳夏までは小倉で未勝利を勝ち、公営笠松の交流レースのダートで2勝目を挙げただけだったが、4歳の夏に本格化の兆しをみせて以降は、小倉に限ると1、1、1、2、1、1、1着となった。1度の敗北は04年のこの北九州記念でダイタクバートラムに鼻差だけ負けたものだが、走破時計は1分44秒1。驚異的な日本レコードに同タイムの惜敗だから、実際には小倉コースに限ると7連勝にも相当する快進撃を続けていることになる。
今回はこのレースを狙って、512キロに研ぎ澄ました馬体。3〜4コーナーでちょっとモタモタした程度で、終わってみればまたまた1800m、1分44秒7の好時計。これからは斤量との戦いになるため、高速レースを好むメイショウカイドウにとっては苦しい条件が出てくるが、7戦連続連対の記録はまだ伸びるかもしれない。同馬の母キンセングローリーは、小倉出走は1戦だけで、それもダートだったが、2着を2秒2も離す大差でちぎった記録がある。
祖母のキンセンハッピーの半弟は、スイフトセイダイ(父スイフトスワロー)。同馬は岩手を中心に大活躍し、通算27勝もしている。
メイショウカイドウはダートはまだ1勝だが、それは力をつける以前のこと。やがて地方との交流レースという手もある。
ツルマルヨカニセも大変な小倉巧者で、これで[4-3-1-0]。前走の福島では着外だったから、コース形態は似ていても、こちらも小倉でこそなのだろう。2番人気で5着のヴィータローザは、1800mはちょっと短い形で、次の小倉記念2000m(ハンデ)の方が期待できそうだ。