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七夕賞

  • 2006年07月10日(月) 12時50分
 休み明け、59kg、初コースの関西馬メイショウカイドウの圧勝だった。59kgを背負って全体に時計のかかる最終日の福島コースは不利と思えたが、いつもの直線一気ではなく、先行して抜け出してしまったから立派。小倉とコース形態の似ている福島コースが向いていたというより、底力と総合力で明らかに一枚上回った勝ちっぷりだった。

 その前の9Rでの武豊騎手(スマイルフォライフ)は、内寄りのコースを嫌ってスタート直後に下げ、外を回るコースどりを選んだが、メイショウカイドウでは59kgと他馬の出方も考え、好スタートから1コーナーまで早めの好位置。少しかかり気味になるとそのまま先行させてしまった。外に出したのは最後のスパートを決めたい直線だけ。メイショウカイドウの能力が半分、残りはやはり武豊騎手の好騎乗だろう。

 次はサマー2000シリーズの小倉記念(7月30日)の予定となるが、小倉記念もハンデ戦。普通は60kgだろうが、シリーズへの出走も促したいから59.5kgにとどまるかもしれない。昨年は58.5kgで1分58秒0のレコード勝ち(当時、落鉄の不利もあったとされる)。小倉記念3連覇もみえてきた。

 コンゴウリキシオーは、59.0秒-60.5秒の前後半で1分59秒5。馬場を考えると、前走の中京で示したのと同様のバランスのとれた先行と中身は同じ。良馬場なら(荒れた馬場でなければ)後半も59秒台でまとめるのは楽だろう。こちらは小倉なら、自力で1分58秒台前半の時計勝負に持ち込めそうだ。パワー型のイメージからも、一本調子型の印象からも脱している。グラスボンバーは3着にとどまったが、前を目標にして1分59秒8。自身の最高タイムなのだから、前の2頭には残念ながら力負けだろう。雨の味方が欲しかった。

 重いハンデの1〜3番人気馬が上位独占。サマー2000シリーズ・プランにより、これまでのイメージや位置が一変した今回の七夕賞だった。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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