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阪神芝2400mの特徴

  • 2008年09月22日(月) 17時00分
 神戸新聞杯の行われる阪神芝2400mは設定されてから先週までにまだ22回しかレースの行われていないコースである。

 それだけに、データから結論を見出すのは難しいのだが、既に行われたレースから一定の傾向を見出すことができる。

 まず第一に、基本的には堅いコースであるということだ。全馬を平均買いした場合の回収率は単勝51%・複勝67%と低めになっている。

 1番人気が強いというわけでもないのだが、1〜4番人気、あるいは単勝7倍未満といったゾーン全体が堅調という感じで、いきなり大穴方面には手を出しづらい。好配当を模索するにしても4番人気、単勝7倍といったあたりを起点にするほうがよいように思われる。

 そのようになる背景には、人気サイドの差し馬が届いてしまうということがある。

 単勝7倍未満の馬はこれまでのべ62頭出走していてその平均連対率は41.9%なのだが、脚質別では差しが43.5%、追込が46.2%となっている。

 「人気サイドの馬が差しに回って差し遅れる・差しそびれる」というのは穴馬券が発生する基本パターンだけに、それが起きにくいというのは穴党にとってつらいところだ。

 阪神芝2400mでも、下級条件だったり頭数が手ごろだったりすると超のつくスローから前残りといったことがあるのだが、上位クラスで頭数が揃うとそれなりのペースになり、差しが届いてしまう。広々とした外回りコースが地力のある差し馬にとって追い風になるわけである。

 外回りコースの特性は、前走コース別成績にも現れている。前走で東京競馬場や京都芝2400m外回りを走っていた馬は、ここで変わり身が起きにくいので人気通り=低回収率になりやすい(京都外回りでも2200mはここへ来ての紛れがある)。狙うとしたら、「地力はあるのだが前走小回りコースで差し遅れた不器用な馬」といったタイプがよいのではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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