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人気どころに不安の多いスプリンターズS

  • 2008年09月29日(月) 23時50分
 スプリンターズSがこの時期に移ってから既に8回を消化。1番人気は[3-3-0-2]、2番人気は[0-2-4-2]で複勝率はともに75%だから悪くはないのだが、今年は信頼できる外国調教馬の参戦もなく、若干難解なムードとなっている。

 明らかな中心馬がいるじゃないかという方もいるだろうが、候補馬それぞれに心配な点も抱えている。

 スズカフェニックスは今年に入って1着が取れていない6歳馬という立場。ファイングレインは前走で休み明けとはいえ大敗していることに加え、春の3連勝がいずれも平坦コース。

 スリープレスナイトは、坂コースの重賞に初出走の立場。カノヤザクラも重賞連勝中だが、いかにも夏シーズンが旬だったという雰囲気がある。

 本来ならば直近のスプリントGIなのだから高松宮記念を勝ったファイングレインがいちばん評価されるべきなのだろうが、このところ高松宮記念馬がスプリンターズSも制覇するというケースがなく、むしろ着順を落とす結果が目立つ。

 昨年のスズカフェニックスや04年のサニングデールはスプリンターズSで人気を大きく裏切ったし、人気にはならなかったがオレハマッテルゼも大敗。アドマイヤマックスは3番人気3着だからまずまずではあるが、連対はしていない。ショウナンカンプも同様だ(2番人気3着)。

 高松宮記念を勝ってスプリンターズSでも連対となるとビリーヴとトロットスターなのだが、ビリーヴはセントウルSで連対を確保していたし、トロットスターは前走が14着とはいえマイル戦の安田記念。スプリント重賞で大敗したファイングレインは、これよりはちょっと心配な立場ということになる。

 ここまで書いたような人気どころの不安がすべて現実のものになると、スプリンターズSは荒れることになる。複穴候補でもいいから、穴っぽい切り口を見つけるべきなのかとも思う。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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