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毎日王冠の特殊事情

  • 2008年10月06日(月) 23時50分
 今週は毎日王冠、京都大賞典と東西で別定GIIが行われるが、過去の平均配当などを見ても馬券の取り組み甲斐があるのは毎日王冠のほうである(平均出走頭数の影響もある)。

 その毎日王冠、東京で行われた過去10回(中山で行われた2002年を除き、1997までを対象とする)について前走距離別成績(前走芝のみ)を調べると、

前走距離、勝率、連対率、単回収率、複回収率
1600m、5.1%、15.4%、30、121
1800m、8.3%、8.3%、47、17
2000m、2.9%、14.3%、126、74
2200m、27.3%、27.3%、202、95

 となっており、実は同一距離の1800m組が連対率・回収率で一番下になっている。

 内容は[1-0-0-11]で、トゥナンテが優勝しているものの、アメリカンボスとファインモーションが1番人気で飛んでいるし、4〜6番人気の4頭(トゥナンテを除く)が掲示板を外している。

 ちなみに、過去20回分と対象を増やしても、1800組は1600組や2200組に負けている。同距離なのにこれはいかに?

 アメリカンボスのように休み明けによるものなのか、ファインモーションのようにコース替わりによるものなのか。前者ならばデータで簡単に結論が出るはずだが、過去10回に話を戻して調べた場合、休み明けはむしろ買いである。買いどころか、基本的に中2か月以上開いている馬を中心に取ったほうがよいというほどだ。

 ではコース替わり? ということになるが、そもそも毎日王冠に限らず古馬戦全体で前走も1800m→今回東京芝1800mを見ると、それほど悪くはないのである。

 推察するに、毎日王冠の場合秋開催の開幕週で馬場が良いぶん厳しいラップが発生することが多く、それゆえ同じ距離を走っても全く異質なレースを走らされるようなことになっているのではないだろうか。

 それが正しいとすると、今回登録馬の中に3頭しかいない前走1800m組だけの問題ではなくなってくる。11秒台半ばかそれ以上のラップが続いても、それに対応できるようなタイプを探す必要がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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