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有馬記念は例年通りの方針で

  • 2001年12月18日(火) 00時00分
 中山の時計が速い。
 いろいろレースを挙げていかに今年の時計が速いかという説明をしようと思えばいくらでもできるが、とどめを差したのがフェアリーSだ。1分7秒8って何だよ! 昔のスプリンターズSか、というツッコミが日本じゅうでなされたに違いない。

 しかし、では馬券の狙いも例年と変えなくてはいけないのかというと、これが意外にそうでもない。フェアリーSで私が主張した「内枠ボックス」も見事に的中したし(お分かりかと思うが、自慢です)、好走している種牡馬も例年と似たようなメンバーである。

 まず暮れの中山不得意部門から言うと、サッカーボーイ産駒は3週目まで2頭出走して馬券に絡まず。これはどのみち人気薄だったが、これも不得意種牡馬の代名詞、コマンダーインチーフ産駒も7戦して2着1回のみと、ぼちぼちな程度である。

 一方、サンデーサイレンスは連対率29.6%と例年なみの数値をキープしているし、グラスワンダーやスイートゥンビターの父、シルヴァーホークの産駒はスパークホークが昇級を克服しての2連勝を挙げた。

 つまり、慌てて方針を変えるな、ということである。私は以前からの予定通り、シルヴァーホークの中山冬適性を信じてシンコウカリドを本命にする予定だ。

 これまでシルヴァーホークの産駒が全て12月・1月の中山を克服してきたわけではなく、むしろ見た目上はグラスワンダー・スイートゥンビター・スパークホークの3頭だけで稼いだ数値と言えなくもない。しかし、ひとつひとつの例を見てみると、鉄砲不得意な馬が休み明けで負けた例などが混ざっているのも事実である。

 シンコウカリドも今回セントライト記念以来だが、この馬は鉄砲得意。強い3歳世代で上位争いをしてきたわけだから、有馬記念で勝ち負けしても不思議はないだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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