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ブックメーカーのアンティポスト

  • 2001年12月26日(水) 00時00分
 英国は今、障害のシーズンが真っ盛りだが、平地競馬のファンは、来年春の3歳クラシックへ向けたブックメーカーのアンティポストで盛り上がっている。日本でも、グリーンチャンネル「知りたいKEIBA情報局」の「イマジナリーベット/2002英国クラシックアンティポスト」をお楽しみの方もたくさんおられると思うので、ここで改めて有力馬を検証したい。

 5月4日にニューマーケットで行われる2000ギニー。目下の本命は、世界4カ国G1を制し7戦7勝で2歳シーズンを終えたたヨハネスブルグ(父ヘネシー)。当然の1番人気なのだが、来春はアメリカのケンタッキーダービー出走の可能性もあり、多くのブックメーカーが"With Run (出走しなかった場合は払い戻し)"の条件付きで3倍から4倍のオッズとなっている。2番人気はどこも、G1ナショナルSを含めて4戦3勝のホークウィング(父ウッドマン)で、5倍前後。ブックメーカーによってはホークウィングと横並びか、やや大きなオッズを掲げて3番人気なのが、G2シャンパンSを含めて3戦2勝のドバイデスティネーション(父キングマンボ)で、その下の10倍台に、G1デューハーストSで上位を占めたロックオブジブラルタル(父デインヒル),ランドシーア(父デインヒル)、テンダルカー(父スピニングワールド)らが並んでいる。

 5月5日にニューマーケットで行われる1000ギニー。目下の本命は、7馬身差で圧勝したG1チーヴァリーパークSを含めて4戦無敗のクイーンズロジック(父グランドロッジ)。

 ブックメーカーによってはクイーンロジックと横並びで1番人気のところもあるが、概ね僅差で2番人気になっているのが、G1フィリーズマイルを含めて3戦無敗のゴッサマー(父サドラーズウェルズ)。この2頭以外に10倍を切るオッズを掲げているブックメーカーはなく、1000ギニーに関しては2強状態となっている。10倍台に、メイドンを勝ったのみのリヴェーリング(父ホーリング),LRオーソーシャープSでデビュ−勝ちしたプロテクトレス(父ヘクタープロテクター)、初勝利がG1モイグレアスタッドSだったクォータームーン(父サドラーズウェルズ)といったキャリアの浅い素質馬が並び、その下の一団に、G2チェリーヒントンSを含めて3戦2勝のサンデーサイレンス産駒サイレントオナーの名がある。6月7日のオークス。1000ギニーでも上位に名を連ねているゴッサマーとリヴェーリングを、ここでは横並びのトップに据えているブックメーカーが多く、オッズは9倍前後。これに続くのが、フィリーズマイルでゴッザマーの2着だったメアリーンスキー(父サドラーズウェルズ)。その下に、1000ギニーでも上位人気に入っているクオータームーン、プロテクトレスらがいて、これらと同等かやや大きなオッズで、G3メイヒルSを含めて3戦2勝のハーフグランス(父デインヒル),プロテクトレスの勝ったLRオーソーシャープSの3着馬イズリングトン(父サドラースウェルズ)らが続いている。

 6月8日のダービー。どのブックメーカーも単勝17倍前後で1番人気に推しているのが、2000ギニーでも有力候補となっているホークウィング。ブックメーカーによっては、G1レイシングポストトロフィーを含めて3戦2勝のハイチャパラル(父サドラ−ズウェルズ)と横並びにしているところもあれば、G3シェーネ賞を含めて3戦3勝のシャーンマー(父ダルシャーン)と横並びのところもある。20倍台の前半に、ロックオブジブラルタル,テンダルカー,ドバイデスティネーションらと並んで、G1クリテリウムンターナショナルを含めて3戦3勝のアクトワンが名を連ねている。

 4レース全部当れば来年の凱旋門賞御招待という,グリーンチャンネル「知りたいKEIBA情報局」の「イマジナリーベット/2002英国クラシックアンティポスト」(宛先;〒135-8464 グリーンチャンネル「知りたいKEIBA情報局、イマジナリーベット/2002英国クラシックアンティポスト」係)の締め切りは、12月31日。英国のファンが楽しむアンティポスト・ベッテイングを、皆さんも試されてはいかがだろうか。

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1959年(昭和34年)東京に生まれ。父親が競馬ファンで、週末の午後は必ず茶の間のテレビが競馬中継を映す家庭で育つ。1982年(昭和57年)大学を卒業しテレビ東京に入社。営業局勤務を経てスポーツ局に異動し競馬中継の製作に携わり、1988年(昭和63年)テレビ東京を退社。その後イギリスにて海外競馬に学ぶ日々を過ごし、同年、日本国外の競馬関連業務を行う有限会社「リージェント」を設立。同時期にテレビ・新聞などで解説を始め現在に至る。

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