新設重賞のレパードSには27頭が登録してきたが、うち7頭が前走で芝を使われていた馬であり、中にはダート未経験の馬もいる。
一般にダート替わりとか初ダートといったものは穴馬券になりやすい。また、過去を振り返るとアドマイヤドンやヴァーミリアンのように、芝で手詰まり感があってもダートに天下ったらとてつもない強さを発揮するというケースもある。
ただ、ダートが合うかどうかは個別の馬によるものでもあり、ダート替わりで成績が後退する馬もいる。また、芝路線とダート路線の本質的なレベル差というものが、ダート路線整備後時間が経ったことによって解消されている可能性もある。
そこで今回は、こんな調査をしてみた。
過去10年の3歳ダート重賞・OP特別(計66レース)における、ダート替わり馬と初ダート馬の成績である。
まず、前走もダートだった馬と前走芝からダート替わりで来た馬を比較すると、回収率は似たりよったりで、両者の単複はいずれも70%前後。ただし、勝率・連対率は前走もダートだった馬のほうが明らかに高い。つまり、ダート替わりの劇的な効果というのは期待しづらいということになる。
唯一、ダート替わりで1番人気になった馬というのはかなり強いのだが、これはスーニのように芝に挑戦した馬がダートに戻ってきたケースがほとんどである。
続いて初ダートだが、過去10年、純粋な初ダートで3歳OP特別・重賞の馬券に絡んだのはアポロドルチェ、ダイワマックワン、ダイワバンディット、トーヨーデヘア、タヤスキチジツの5頭だけではないかと思う。いずれも2、3着馬で勝ち馬はいない。人気順としては1、2、5、6、8番人気で、積極的に狙うほどの妙味はない。
現在のダート路線はイメージ以上に「選手層」がしっかりしており、今回もとりあえずはダート実績馬を中心にしておいたほうが無難そうだ。