今週の毎日王冠にはウオッカが出走を予定している。
東京芝1800mといえばウオッカにとってこれ以上ない条件。おそらく人気のほうもかなりのものになるだろう。
唯一、ファンの皆さんがひっかかる点があるとしたら57kgという斤量ではないだろうか。昨年もアタマ差とはいえ、単勝1.5倍の身でありながらスーパーホーネット(この馬は58kgだったので1kg差はあったのだが)に負けてしまった。
では、別定GIIで牝馬が2kg余計に背負うというのはどれ程度しんどいことなのか、99年以降の10年強を対象に見てみよう。
まず、牝馬限定戦を除く別定GIIで、99年以降牝馬が58kgを背負わされたというケースは1例しかない。00年マイラーズCのキョウエイマーチで、このときは2番人気で6着に敗れている。
一方、2kg加量された57kgで出走した牝馬はどうか。[1-3-1-17]で、勝ったのは04年札幌記念のファインモーションだけ。気になるのは、人気よりちょっとだけ走らなかったという馬が多いことだ。
99年マイラーズCのキョウエイマーチは3番人気2着しているが、昨年の毎日王冠におけるウオッカと今年のセントウルSにおけるスリープレスナイトは1番人気2着。03年マイラーズC・3着のテイエムオーシャンは2番人気だった。
他に1番人気で馬券に絡まなかった馬が2頭、2〜4番人気から各3頭ずついる。大敗した馬ばかりではないのだが、微妙に斤量が効いている印象だ。
もちろん、牡馬側に+1kg、+2kgの馬がどれだけいたかということはレースによって違うので、これだけで正確な議論ができるわけではない。また、連対率ベースでは「加量されている牝馬」が「されていない牝馬」を圧倒しているので、牡馬と対等に戦うには、やはり実績のある牝馬のほうが良いということは言える。
それでも、昨年のようなことはあるので、たとえば単勝や馬単1着付け勝負よりは馬連にしたほうが無難というようなことは言えるだろう。ちなみに裏目になった馬単3→2が11.0倍、馬連2−3は8.0倍。このくらい開きがあれば自爆覚悟の馬単勝負もアリだが、今年は馬単と馬連のオッズがもっと接近する可能性もあるので、その辺りはオッズを見つつしみじみ考えたい。