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スタミナを示していたレースは?

  • 2009年10月20日(火) 23時50分
 個人的な話になって恐縮だが、自分の予想史上でも最悪の選択をしてしまったのが昨年の菊花賞であった。

 皐月賞、ダービーと無理を承知で本命にしてきたフローテーションをよりによって菊花賞でだけ対抗に落とし(ちなみに本命はロードアリエス)、15番人気で2着されたからである。惜しかろうと惜しくなかろうとハズレはハズレなわけだが、さすがにあのときばかりは立ち直れないものを感じた。

 フローテーションは母の父リアルシャダイだからむしろ菊花賞でこそ強く推せそうなものだが、なぜ皐月賞から本命にしていたのか? それは、萩Sの内容を評価していたからである。

 昨年の3歳戦線は上がり勝負が多く、持続力やスタミナといった面での検定が行われていないと感じていたからだ。

 では、今年の3歳馬が走ってきたレースを振り返って、上がりのかかった競馬というとどれだろうか?

 タイムやラップの解釈は人によって違うだろうが、札幌2歳S、ラジオNIKKEI杯、ダービーと、ロジユニヴァースが勝っていたレースがいずれもそうだ。では、そこでの2着があるリーチザクラウン……ももちろん悪くはないだろうが、穴ではない。

 道中と前半分・後ろ半分が丸々入れ替わった皐月賞も候補だ。皐月賞の1〜3着馬はいずれも神戸新聞杯で連を外したが、イコピコは決め手勝負の得意なタイプなので、その逆が要求されるレースになれば復活があると考えることもできる。

 そのイコピコが4着だったラジオNIKKEI賞も厳しめの平均ペースだったが、上位馬が菊花賞には出ないので選びようがない。となると、やはり皐月賞組か……あるいは、条件特別経由で来ている組に意外な正解がある可能性もある。いずれにしても菊花賞は菊花賞らしく、スタミナ色を感じさせる結果になってほしいものである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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