個人的な話になって恐縮だが、自分の予想史上でも最悪の選択をしてしまったのが昨年の菊花賞であった。
皐月賞、ダービーと無理を承知で本命にしてきたフローテーションをよりによって菊花賞でだけ対抗に落とし(ちなみに本命はロードアリエス)、15番人気で2着されたからである。惜しかろうと惜しくなかろうとハズレはハズレなわけだが、さすがにあのときばかりは立ち直れないものを感じた。
フローテーションは母の父リアルシャダイだからむしろ菊花賞でこそ強く推せそうなものだが、なぜ皐月賞から本命にしていたのか? それは、萩Sの内容を評価していたからである。
昨年の3歳戦線は上がり勝負が多く、持続力やスタミナといった面での検定が行われていないと感じていたからだ。
では、今年の3歳馬が走ってきたレースを振り返って、上がりのかかった競馬というとどれだろうか?
タイムやラップの解釈は人によって違うだろうが、札幌2歳S、ラジオNIKKEI杯、ダービーと、ロジユニヴァースが勝っていたレースがいずれもそうだ。では、そこでの2着があるリーチザクラウン……ももちろん悪くはないだろうが、穴ではない。
道中と前半分・後ろ半分が丸々入れ替わった皐月賞も候補だ。皐月賞の1〜3着馬はいずれも神戸新聞杯で連を外したが、イコピコは決め手勝負の得意なタイプなので、その逆が要求されるレースになれば復活があると考えることもできる。
そのイコピコが4着だったラジオNIKKEI賞も厳しめの平均ペースだったが、上位馬が菊花賞には出ないので選びようがない。となると、やはり皐月賞組か……あるいは、条件特別経由で来ている組に意外な正解がある可能性もある。いずれにしても菊花賞は菊花賞らしく、スタミナ色を感じさせる結果になってほしいものである。