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外国馬のチャンスはどれくらい?

  • 2009年11月23日(月) 23時59分
 先週のマイルCSでは、外国馬のサプレザが3着に入った。

 その前週のエリザベス女王杯ではシャラナヤが4着。ご存知の通り極端な展開になった中での4着であり、展開次第では馬券に絡んだ可能性もある。

 海外からの参戦馬が苦戦する傾向があった日本の国際競走だが、この秋は右回りをこなさなかったシーニックブラストはともかくとして、ここまではまずまずの走りをしている。

 その背景にあるのは何なのか? 「たまたま」という可能性もあるが、なんらかの合理的な原因が存在してもおかしくはない。例えば、日本調教馬のレベルが低下しているといったことも想定してみなくてはならないだろう。

 すると気になるのが、ジャパンCでも外国馬は有望なのか? ということである。マイルCSとジャパンCでは全くカテゴリが違うので関係はないのか、それともやはり気にしたほうがいいのか?

 冷静に考えれば「別カテゴリなら話も別」ということなのだろうが、経験則的には外国馬の当たり年とハズレ年というものはある。

 最近の当たり年は2006年。安田記念とスプリンターズSを外国馬が制し、ジャパンCでもウィジャボードが3着に入った。他では2005年に3頭、2000年に4頭が馬券に絡んでいる。

 ハズレ年のほうはもっとはっきりしている。2001年や2007年は馬券に絡んだ馬がゼロ。いずれも5番人気以内の馬が複数頭いたのだが、3着も拾えなかった。

 エリザベス女王杯にしてもマイルCSにしても、後から考えてみれば「日本馬が手薄だった」という印象はある。だからこそ、実績の面でズ抜けているとか、いかにも日本適性があるといった馬でなくても好走が可能だったのだろう。今週のJCも不動の横綱と呼べる日本馬はいないわけで、やはり外国馬に対するマークは必要になる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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