2歳重賞で悩むのが、連勝などで効率的に収得賞金を積み増してきた馬が良いのか、たとえ負けたレースがあってもキャリアを積んだ馬が良いのか、という点である。
この2つは予想原稿などで都合よく使い分けられているが、実際のところはどうなのか? 今回は阪神JFの過去10年を対象に調べてみた。
まず、3着以内に入った馬のべ30頭のキャリア(地方でのレースは含まず。よって例えばアローキャリーはキャリア2戦扱いになるが、マル地カク地はそう数が多くはないので、中央出走歴のみを対象とする)を見ると次のようになる。
キャリア1戦 5頭
キャリア2戦 10頭
キャリア3戦 10頭
キャリア4戦 3頭
キャリア5戦 2頭。
ただ、それぞれのキャリア別出走頭数も加味しなければならない。
出走頭数はキャリア1戦から順に、16頭、36頭、44頭、35頭、21頭、21頭、2頭、0頭、1頭、1頭。サクセスリーのキャリア10戦というのが最多だ。
馬券に絡んだのはキャリア1〜5戦の範囲だけなのでその部分だけ馬券に絡んだ馬÷総頭数を計算してみると、
キャリア1戦 0.3125
キャリア2戦 0.2778
キャリア3戦 0.2273
キャリア4戦 0.0857
キャリア5戦 0.0952
先述したようにアローキャリーはキャリア2戦組に含まれているが、それを除いても2戦組の「打率」は0.2571。
これを見る限り、やはり少ないレース数で効率的に阪神JFにたどり着いている馬のほうが良いように思える。出走ラインによってはキャリア1戦組が出られない年もあるが、その場合でも2〜3戦組を中心に据えるのが良いのだろう。