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キャリアか、勢いか? 〜朝日杯編

  • 2009年12月14日(月) 23時50分
 先週、阪神ジュベナイルFにおけるキャリアと成績の関係について考察し、「負けてでもキャリアを積むということに意味は少なく、少ないキャリアで出走にこぎつけているほうがよい」というようなことを書いた。

 阪神JFの場合、08年までの10年間でキャリア5戦以下(地方での出走歴を含まず)の馬しか馬券に絡んでいなかったのだが、先述した内容を書いた途端に上限であるキャリア5戦のアニメイトバイオが2着してしまい、コラムとしてはビミョーな結果となってしまった。

 そこで意地になって……というわけではないのだが、朝日杯についても同様の調査をしてみたいと思う。

 まず、過去10年に朝日杯で馬券に絡んだ30頭を、キャリア(やはり地方での出走歴は含まず)で分類すると以下のようになる。

キャリア1戦 1頭
キャリア2戦 7頭
キャリア3戦 7頭
キャリア4戦 10頭
キャリア5戦 3頭
キャリア6戦と8戦 各1頭

 ざっと見た感じでは、阪神ジュベナイルFよりキャリアが多い傾向に見える(先週のコラム参照)。

 では、それぞれのキャリアの総頭数に対する割合ではどうか。

キャリア1戦 0.2000
キャリア2戦 0.2593
キャリア3戦 0.1591
キャリア4戦 0.2564
キャリア5戦 0.1111
キャリア6戦 0.0909
キャリア8戦 0.2000
(ちなみにキャリア7戦は該当1頭のみ)

 キャリア2戦と4戦、ふたつ山ができてしまっているので先週ほどきれいな傾向は導けない。ただ、それでもやはりキャリアは少なく、つまり敗戦が少なめのまま来たほうが良いことは分かる。さて、今週はどんな結果になるだろうか?

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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