難しいオークスである。私は一応◎シャイニンルビーで前予想を出しているが、それも絶対の自信があってというわけではない。なにかひとつ強調材料があれば、他の馬に切り替えてもいいという気持ちさえある。
そこで色々な予想ファクターから切り込んでいったのだが、「逆の意味で機能した」というデータならひとつ見つかったので御紹介したい。
私が調べていたのは乗り替わりに関するデータである。今年のオークスは有力馬における乗り替わりが少なく、そのため「機能しそうな乗り替わり」があればそれだけで強く推してもいいのではないかと思ったのだ。
最初に目をつけたのはブリガドーン。岡部騎手から木幡騎手に乗り替わる予定になっている。リーディング順位で言えば岡部騎手の方が上だが、人気になりにくい分、リーディング順位が下がっても馬券的に「買い」となるのはよくあること。木幡騎手は世間のイメージより乗れる騎手の典型なので、そんな買いパターンに該当しているのではないかと思い、調べてみたのだ。
結論から言うと、ダメでした……。
平成以降、岡部騎手から木幡騎手に乗り替わった馬はのべ39頭。その成績は[1-1-4-33]というもので、連対率は僅か5.1%、複勝回収率でも68%しかない。木幡騎手自身の連対率が16%前後ということを考えると、数値が低すぎる。
というわけで、「まだブリガドーンが気になっている皆さん、これを機会に諦めてみては?」という原稿なら書けるという次第なのである。
ちなみに、ニシノハナグルマも左海→江田照の乗り替わり。この2人の間での乗り替わりはもちろんはじめてだが、「地方騎手→江田照」という括りだと複勝回収率123%となる。狙うならこっちの方がいいだろう。