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シンザン記念における朝日杯組

  • 2010年01月06日(水) 12時00分
 今年のシンザン記念には、前走朝日杯組が4頭登録してきた。

 ちなみに昨年のシンザン記念には朝日杯組が5頭出走している。1、5、9、13、14番人気という5頭だったが1番人気に推されたミッキーパンプキンをはじめ、1頭も馬券に絡めなかったのでファンの印象は悪いことだろう。

 シンザン記念は新馬や未勝利を勝ちたての馬でも好走することが多い重賞だけにGI組を買うのはつまらないようにも思えるが、少なくとも前走オープン組という括りの中では朝日杯組が突出している。

※左から連対率、単回収率、複回収率。()の数値の単位は%
前走OP特別(12.1-19.0-60.0)
前走GIII(7.7-0.0-90.0)
前走GII(0.0-0.0-0.0)
前走GI(18.8-28.0-60.0)

 前走GI組の中には阪神JF組も少数ながら含まれており、それを除くと連対率は20.7%となる。どうせ実績組に頼るなら、GI組にしたほうがいいというわけだ。

 ただ、朝日杯組には厄介な点もひとつある。前走着順がアテにはならないのだ。もともと朝日杯で掲示板に載っていた馬が出走することが少ないため、大きな着順どうしの比較になり、どれを取ったらいいのか分からなくなるという面がある。

 そんなときに役立つのが人気。「みんなの意見は案外正しい」ではないが、結局シンザン記念における朝日杯組は、人気になる馬しか頼りにならない。過去10年の連対馬はすべて5番人気以内だったし、6番人気以下(計10頭)で3着した馬は1頭しかいない。

 先述したように昨年の5頭総崩れがかなり印象の悪いものであることは確かだが、ペールギュントの勝った2005年は朝日杯組がワンツースリー。一昨年も朝日杯組のワンツーだった。少なくとも本命党には頼れる戦力と言えるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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