根岸Sは、先週の平安Sに続いてグレード別定で行われる。
平安Sの場合、1年以内のGIII勝ちもしくはそれ以前のGII勝ちがある、「+1kg組」が強いという傾向があるのだが、今年はウォータクティクスしか該当馬がおらず、しかも同馬はどうもメンタルに問題を抱えつつあるようで、馬券には結びつかなかった。
そこで仕切り直しというか、根岸Sについて同様の、斤量面からのアプローチをしてみたい。
根岸Sも基本は4歳55kg、5歳以上56kg(牝馬2kg減)で、重賞実績に応じて1〜3kgが加量される。また、今回の対象期間は、いまの時期に行われるようになった9年前以降となる。
まず4歳馬だが、そもそもこの年齢は[1-1-1-32]と苦戦している。勝ち馬は+1kgだったメイショウボーラー、2、3着馬は加量なし。+2,3kg組は5頭いて馬券に絡んでいない。
5歳以上馬は、
加量なし[4-3-3-32]
+1kg[4-4-3-20]
+2kg[0-0-0-10]
+3kg[0-1-2-7]
となっている。回収率では加量なし組と+1kg組がともに優秀なのだが、連対率は13.5%と25.8%、複勝率は19.2%と35.5%であり、総合的には+1kg組が勝る。加量なし組も人気薄の一発という魅力はあるのだが、重賞勝ちなしで人気薄というと該当馬が多くなりすぎる面もある。
……と、データ上の傾向としてはすっきり結論が出ているのだが、問題は登録馬。43頭も特別登録しているのに+1kgはミリオンディスク1頭(ちなみに他に加量されているのはスーニの+3kgだけ)。先週に続いて選択肢は無い。話が早いと喜ぶべきところではあるが、心中以外のチョイスが無いというのは複雑な気分でもある。