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前走条件戦組にも注目

  • 2010年02月09日(火) 12時00分
 ダイヤモンドSは特殊な条件のハンデGIIIということもあり、格下タイプの馬が通用してしまうことも多い。

 過去10年で見ると、前走準オープン出走組が[2-8-1-27]、前走1000万条件出走組が[1-0-2-16]。準オープン組の連対率は26.3%であり、オープン特別組の19.2%、重賞組の7.7%よりも高い。

 そこで今回は、こんな調査をしてみた。

 2000年以降に行われた古馬平地重賞のうち、前走条件戦組の成績が良いのはどのレースか? という調査である。

 まず、前走条件戦組すべてを対象とした場合。

 該当馬が20頭以上いるレースに限ってみると、連対率トップはシリウスSで33.3%。以下、小倉大賞典、平安S、日経新春杯、アルゼンチン共和国杯と続いて、ダイヤモンドSは6位である(斤量条件がハンデと別定・馬齢等で変わった場合は別レースとみなす)。

 一見して分かるように、平安S以外はハンデ重賞ばかりである。ダイヤモンドSの後も北九州記念(06年以降)、中京記念とハンデ戦が続いている。

 前走を準オープンに限ると、連対率では日経新春杯、京都牝馬S(これは別定戦)ときて、ダイヤモンドSは3位ということになる。

 こうして見ると、首位を争っているというわけではないが、やはり前走条件戦組が強い部類に入ることは間違いない。さらに、ダイヤモンドSの場合はスタミナの裏付けがないと始まらないから、前走条件戦組の中からの絞り込みが容易という面もある。

 実際、ダイヤモンドSで馬券にからんだ前走条件戦組を見ると、ダンスインザダーク産駒が3頭(出走6頭)のほか、リアルシャダイなど、納得のいく種牡馬名が多い。

 今年は8頭の前走条件戦組が登録しているが、長距離色の感じられる馬は僅か。実際に出走する馬はそもそも絞れてくるし、馬券の対象にする馬は絞り込みやすそうだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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