スマートフォン版へ

芝から来た馬をどうするか?

  • 2010年02月15日(月) 23時50分
 今年のフェブラリーS、ファンを悩ませているのが「芝馬をどうするか問題」だろう。そんなネーミングであるかどうかは別として、いままで芝ばかり走ってきた馬の扱いは悩ましいところである。

 単純にデータで斬るならば、芝から来た馬は全否定したいところだ。

 ジャパンCダートも含めた中央のダートGI過去全レースにおいて、前走が芝であった馬の成績は[3-0-2-37]となっている。

馬券に絡んだのは、

・アグネスデジタル
・イーグルカフェ(2回)
・グルメフロンティア
・トゥザヴィクトリー

の4頭・のべ5回であり、芝しか使われてこなかった馬はトゥザヴィクトリーしかいない。

 一方で、キングヘイローは初ダートなのにフェブラリーSで1番人気になり13着と大敗している。ローエングリンは若い頃に一度ダートの経験があったが、ジャパンCダートでは3番人気13着。先述したトゥザヴィクトリーも、2度目のダート替わりとなった02年のフェブラリーSでは4着と敗れている。

 それだけではない。バトルライン、ユートピア、アドマイヤドンといったダートの実績馬も、芝を挟むとレース勘がおかしくなるのか、その後のダートGIで予想外の大敗を喫している。

 ちなみに、中央のダートGIIにおける前走芝組の成績は[1-1-1-18]。ヤマトマリオンが東海Sで激変した例はあるが、一方で人気を裏切った馬もおり、やはり強調材料とは言えない。

 今回は芝からの転向組が多いのでどれか1頭くらいが馬券に絡んでしまうという可能性もあるが、個人的には全部嫌ってみようかと思っている。仮に買うとしても、押さえ中の押さえという感じで、重い印を打つことは考えにくい。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング