スマートフォン版へ

レースの傾向を3連単に生かす

  • 2010年03月01日(月) 23時50分
 弥生賞は堅い重賞だ……という話を年イチで書いてもう10年近くになるような気がするが、実際のところ堅い重賞なのだから仕方ない。

 ただ、「堅い」と一言で言っても色々なニュアンスがある。弥生賞の場合、勝ち馬が1、2番人気から出ることが多く、さらに極端な人気薄馬が馬券に絡みづらいということが「堅い」というイメージに繋がっていると言えるだろう。

 具体的に言うと、過去10年の優勝馬は6頭が1番人気、3頭が2番人気(残り1頭は4番人気)。人気順ベースで馬券に絡んだ1番人気薄の馬は7番人気で、過去10年で4頭が3着に入っている。

 この「頭が堅い、人気薄(馬券に絡んだ中での相対的な)が来るなら3着」という構図は、馬券を買う身にすると非常にありがたい。

 3連単を買う際に「人気サイドから穴サイドへ」という、自然なフォーメーションを組めるからだ。

 3連単のオッズを観察すると、どんな人気の馬が1〜3着に入るかによってオッズが決定される傾向が強く、人気馬と人気薄馬の入る着順が入れ替わっても配当が伸びないことが多い。おそらくはボックスやマルチの影響だろう。

 ならば、ある意味自然の摂理に沿っており、しかも出現率の高い「人気サイドから穴サイドへ」のフォーメーションに絞ることができれば、点数を削れるぶん楽になる。

 過去20年で見ても、1着馬は1番人気が8頭・2番人気も8頭でその占有率が高い。ならば、機械的に1、2番人気→1〜4番人気→1〜7番人気の30点を買ってみるというのもひとつの手だ。あるいは、人気馬ばかりの組み合わせを避けるために、1、2番人気→1〜6番人気→4〜7番人気といった変則フォーメーションというのも面白い。馬選びに選択の余地が少ない場合は、このように組み立てを考えてみるのもいいのではないだろうか。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング