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連対率100%馬の少ない桜花賞

  • 2010年04月05日(月) 23時50分
 桜花賞の登録馬を見渡してひとつ気付いたことがある。

 今年の登録馬で負けなしなのはアグネススペクトルだけ。ただし2勝馬なので出走枠には入れない。

 ならば連対率100%で出走枠に入っているのは……というと、アプリコットフィズ1頭しかいない。

 過去にこのような年があったのか調べてみると、過去10年では08年が連対率100%馬1頭のみ(トールポピー)。02年はゼロだった。

 02年はアローキャリーが勝って13番人気・7番人気・1番人気での決着。08年はレジネッタが勝って12、15、5番人気の決着だった。

 安定株がいない年は荒れるのか!? ということで、さらに10年調べてみた。

 95年(ダンスパートナー)、98年(ロッチラヴウインク)、99年(スティンガー)は連対率100%馬が1頭ずつ(ライデンリーダーのようなカク地馬、および中央入り間もないマル地馬は連対率100%馬に含めない)。97年はゼロだった。

 結果は、95年が7、3、2番人気、97年は1、2、8番人気、98年は3、4、9番人気、99年は4、2、5番人気での決着。97年と99年がなければ「連対率100%馬が少ない年は荒れる」と言いたいところだが、正直微妙なところだ。

 では反対に、連対率100%馬全体の桜花賞における成績は、ということを見てみよう。2戦1勝・2着1回というようなケースまで含めて、連対率100%で桜花賞に臨んだ馬は過去20年で57頭。7番人気以下だった10頭は馬券に絡んでいないが、それを除くと、[10-8-7-22]で回収率は単98%・複99%。ぎりぎりプラスにはなっていないが、さすがに優秀な成績という印象。アプリコットフィズを買おうと思っている人にとっては心強いデータだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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