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復活イーグルカフェの連チャンは?

  • 2002年08月13日(火) 00時00分
 札幌記念について書いた漫画週刊誌の原稿で、「札幌記念は格重視。休養馬の出走も多いが鉄砲云々はあまり結果に作用せず、それよりは直前レースの内容・着順が重要」という予想をした。

 以上は別定G2になってから明らかな傾向であり(そもそも「大駒」がいなかった年もあるが)、実際機能する考え方だと思う。そして、今年についてはあてはまる馬として、イーグルカフェを挙げたのだった。

 イーグルカフェといえば前走七夕賞で超久々の勝利をあげた馬だが、ひっかかる点があるとすれば、あまりに久々すぎたため「2戦連続の好走はあるのか?」という点だ。

 そこで今回は「不振→復活を経験したG1ホースの復活直後レース」について調べてみた。すると、そもそも該当例が非常に少ないことに気付く。

 いまだに復活の代名詞的存在であるドクタースパートは、皐月賞から1年8ヶ月ぶりに勝ったステイヤーズSが最後のレースとなったので、「その次」は無い。中2年という歳月を経て京都牝馬特別に勝ったビワハイジも、それが引退レースとなっている。

 そもそも、1年半を超える間隔を置いて復活を果たす馬というのが少ないのだ。シンボリインディなどはだいぶ苦戦したイメージがあったが、NHKマイルCと京成杯AHの間隔は1年4ヶ月である。

 そんな中、ヤマニンパラダイスは2年ぶりの勝利を収めたポートアイランドSの直後、京都牝馬特別で2着。エルウェーウィンは3年11ヶ月ぶりの勝利をアルゼンチン共和国杯であげた後、さすがに有馬記念では大敗したが、その後のブラッドストーンSでは勝っている。

 マイネルマックスなどを見ても、復活のあと連チャンとはいかなかったが、「復活レースの一発限り」ではなかった。イーグルカフェも、まだ皆が半信半疑でいるいまのうちこそが買い時と考えたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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