最近私がくどいほどあちこちで書いたり喋ったりしていることのひとつに、「ハンデ戦は敢えて斤量の重い順に買え」ということがある。
ハンデとは実力差を埋めるためにつけるものだが、実際にはなかなか埋まるものではない。にもかかわらず馬券を買う側のイメージとしては「ハンデ戦は軽ハンデ馬を狙ってこそ」という思いがあり、その結果として実力馬=重ハンデ馬のオッズがお得になってしまうという傾向があるのだ。
まず、勝率や連対率ベースで見る限り、「重ハンデ馬ほど優秀」はかなり確実な事実である。問題は、回収率がついてくるかどうかだ。
過剰人気・過少人気はファンの誤解からくるものであり、ハンデ戦の場合もその例に漏れない。よく「1キロ1馬身・長距離だと2馬身」などというように、一般には距離が長い方が「ハンデが効く」と思われている。そのため、オッズの歪みも長距離戦の方が大きく、結果として距離が長いほど「重ハンデ馬は黙って買い」の度合いが大きい。
これが新潟記念のような2000m戦になると、話はビミョーになる。勝率・連対率はハンデが重いほど高くなるのだが、オープン・重賞に限って言うと、回収率は「黙って買い」というところまでは達しないのだ。
その原因のひとつに、「過去の栄光によりハンデが重くなっている馬」がある。ハンデというのはいったん相場が上がってしまうとなかなか下がりにくい。よって、近走不振の「元実力馬」に重ハンデがついているケースがあり、それが全体の数字を押し下げてしまうのだ。
目安として、近3走に勝ち鞍があるか近5走に3着以内があれば「現役バリバリ」と見なすことができる。新潟記念もこの条件に合い、かつ重めの斤量を背負った馬がいたら積極的に買い目に加えていきたい。