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距離延長・短縮で考えるファンタジーS

  • 2002年10月28日(月) 14時43分
 今週は東西ともG1が無い週ということで、関西のG3になるがファンタジーSのお話をさせていただきたい。

 実は今回登録しているうち、タガノラフレシアについて非常に関心を持っており……というかぶっちゃけて言えばPOGで指名しているわけだが、それゆえに「距離延長」が非常に気になるのである。

 ご存知のようにタガノラフレシアは1200mでしか勝ったことのない馬。1400mはダリア賞の2着があるが、当時よりは2歳オープンの層が厚くなっており、牝馬限定であっても厳しい戦いになることが予想される。

 そこで今回は、「距離延長」をテーマに考えてみた。対象はファンタジーSと同じ、「2歳・芝1400m・オープン、重賞」の前走距離別成績である。

(連対率-単回収率-複回収率)
1200mから(19.7-82-72%)
1400mから(15.1-38-47%)
1600mから(29.4-80-91%)

 意外なことに、1200mから1400mの距離延長はさほど心配無いようである。むしろ手薄なメンバーの1400m戦を勝ち上がってきた馬の方が過剰人気になりやすいらしい。参考までに、全馬平均の連対率は19.1%・単勝回収率は66%・複勝回収率は67%となっている。

 しかし、1600mから距離短縮できた馬には大きく見劣ってしまう。内容を詳細に見ると、前走1600m組は「人気になっている馬は手堅く上位にくるし、人気にならないレベルの馬もけっこう穴をあける」と、いいことづくめな印象だ。

 となると、タガノラフレシアは「ピースオブワールドには勝てるがワナには負けてしまう」というイメージか。贔屓と馬券は別問題なので、ここはワナから入ろうと思う。

 最後に参考までに。2歳オープン芝1600mだと、前走1200〜1800mのどこから来ても、あまり有意な差は無いようである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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